湯河原町議選の投開票から一夜明けた16日、当選した14人に神永繁町選挙管理委員会委員長から当選証書が手渡された。新型コロナウイルスの影響で異例の選挙戦となり、投票率は過去最低を更新。それでも、町民の負託を受けた現職10人と新人4人は、4月1日に始まる4年間の任期を見据え気持ちを新たにした。
「自らの信念を貫き、町民の期待を裏切らないようにしたい」。2位と300票以上の差でトップ当選した新人の土屋由希子氏(37)は表情を引き締めた。2児の母として支援者と手探りで挑んだ選挙戦。「観光中心から時代が変わりゆく今、公共事業より町民の暮らしを優先すべき」と、子育て支援の充実による定住促進を訴えた。当選証書を手に「中学校給食や小児医療費の拡充、助産医の誘致の実現に向けて取り組む」と意気込みを語った。
一方、7期目の当選を決めた現職の原田洋氏(83)は、新型ウイルスの影響に触れ「同世代の支援者も多く厳しい選挙だった」と説明。新人4人の当選を「幅広い世代の代表が集まるのは良い」とし、「経験を生かし高齢者の代表として頑張りたい」と語った。
別の現職は「投票率の低下が課題。関心を持ってもらえるよう、議会からも新たな提案をしていく」。新人は「公約を着実に実現し、町政への不満を解消していきたい」と述べた。