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核廃絶の願いを世界へ ピースボートが横浜出港 被爆者ら乗船

社会 神奈川新聞  2018年05月09日 02:00

ノーベル平和賞の賞状とメダルのレプリカを手に船内からあいさつする被爆者の2人(中央)と川崎共同代表(左端)=横浜港
ノーベル平和賞の賞状とメダルのレプリカを手に船内からあいさつする被爆者の2人(中央)と川崎共同代表(左端)=横浜港

 広島、長崎の被爆者らが世界各地で核廃絶を訴える「ヒバクシャ地球一周、証言の航海」の客船が8日、横浜港を出港した。昨年ノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN=アイキャン)の運営団体の一つ、非政府組織(NGO)「ピースボート」は賞のメダルと賞状の公式レプリカを寄港地での証言活動で公開することにしている。

 出港に先立ち、ピースボートは横浜市中区の横浜港大さん橋国際客船ターミナルで会見を開いた。ICANの国際運営委員を務めるピースボートの川崎哲共同代表(49)は「メダルを見れば感激する。世界中の人にこの重みを感じてもらい、核兵器をなくす運動の一員として行動してもらえれば」と期待した。

 今回の船旅には被爆者2人と被爆2世1人が参加。1歳の時に長崎で被爆した倉守照美さん(74)は「ICANの受賞は被爆者にとっても大きな励みになった。被爆者の力で核なき世界へ発信したい」と意気込んだ。3歳の時に広島で被爆した上田紘治さん(76)は「一人でも多くの人に被爆の実相への理解を深めてもらうことが、平和につながる一番の道だ」と力を込めた。

 川崎共同代表は、日本政府が核兵器禁止条約に参加しない考えを貫いていることに対して「これから世界各国で条約への署名や批准をしようという運動をしようとしているのに、『お前たちのところはどうなのか』と問われる。大変恥ずかしい状況だ」と述べた。その上で、世界で唯一の戦争被爆国である日本として一刻も早く条約に参加すべきと政府や国会議員に働き掛ける考えを示した。

 ピースボートがチャーターした客船「オーシャンドリーム」(3万5265トン)には約千人が乗船。106日間かけて22カ国25寄港地を巡り被爆者証言会などを開く。8月21日に帰港する予定。


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