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新型コロナ
朝鮮学校にマスク配布せず さいたま市が対象から除外

社会 | 神奈川新聞 | 2020年3月12日(木) 21:42

清水勇人さいたま市長宛てに提出された抗議文
清水勇人さいたま市長宛てに提出された抗議文

 新型コロナウイルスの感染を防ぐため、幼稚園などの子ども関連施設に備蓄のマスクを配布しているさいたま市が、埼玉朝鮮初中級学校(同市大宮区)の付属幼稚園を配布対象から外していることが12日、分かった。同園関係者らは差別政策を直ちに撤回し、対象に含むよう求めているが、市は決定を変更していない。

 市が幼稚園や保育所、放課後児童クラブなどの職員用にマスクの配布を始めたのは9日。朴洋子園長が10日に問い合わせたところ、「市が指導監督する施設が対象なので朝鮮学校は該当しない」と回答した。朴園長や保護者らは11日、市を訪れ抗議文を提出。平等な扱いを求めたのに対し、子ども未来局の局長は「検討する」と応じたものの、決定の撤回と変更は明言しなかった。

 市が対象を指導監督する施設に限った理由について担当者は「不適切に使用された場合、指導監督できないため」「(転売を含む)不適切使用の恐れがある」と園側に説明。配布先の施設にマスクの使用状況を確認することはないとしながら、朝鮮学校に対してのみ根拠もなく疑念を向け、排除の理由にする差別に園側が抗議したところ、市は「担当者の発言は不適切だった」と謝罪した。

 同校の朴成文教務主任は「無償化除外や補助金停止など朝鮮学校の不当な排除は以前からだが、子どもの命に直接関わる問題でも差別するとは」と言葉を失う。検討結果の説明を求めて12日も市を訪れた朴園長は「朝鮮学校の子どもはウイルスに感染しても構わないと言っているのと同じ。緊急を要するのに決定を変えない市の姿勢は理解できない」と話した。

 
 

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