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遺作の詞、40年後に歌声 三浦ゆかりの作詞家・勝承夫「油壺の歌」を披露

話題 神奈川新聞  2018年04月29日 11:54

「油壺の歌」の原稿を手にする和田さん(右)とチャッキラコ・三崎昭和館スタッフの山口勝さん=三浦市三崎の同館
「油壺の歌」の原稿を手にする和田さん(右)とチャッキラコ・三崎昭和館スタッフの山口勝さん=三浦市三崎の同館

 三浦市に縁の深い作詞家・勝承夫(1902~81年)が市内の情景を描いた未発表の遺作「油壺の歌」がこのほど完成した。40年以上未完のままで存在を知られていなかったが、遺族や地域住民が協力し、穏やかな曲調のメロディーが付けられた。29日に歌舞島会館(同市白石町)で開かれる「歌の町碑前祭」で子どもたちが合唱し、お披露目する。

 「山よみどりよ 濃青の海よ 白い鴎(かもめ)も翼を休め うっとり夢見る油壺」。歌詞には、荒井浜や東大三崎臨海実験所、新井城址といった油壺地区の風景や歴史が盛り込まれている。

 勝は同市出身の作曲家・小村三千三(1899~1975年)とともに童謡「歌の町」などを手掛けた。歌の町の誕生70周年を記念して昨年、市民らでつくる「小村三千三を偲(しの)ぶ会」が2人の功績を紹介する冊子を作成。小村の遺族が寄せた遺品から油壺の歌の詩が発見された。

 曲を付けてもらうため勝が74年ごろに小村に送り、完成しないまま小村が他界したとみられる。手書きの原稿には追加の歌詞を入れる旨が記され、詩は未完だった。多くの人に知ってもらおうと、勝と小村双方の遺族と同会などが話し合い、市内で「シーサイド少年少女合唱団」を指導する和田智子さん(57)に作曲を依頼した。

 「自分の出身中学の校歌なども手掛けた大先生の作品。手に余り、大変なことだと思った」と和田さん。誰もが口ずさめるよう、歌いやすいメロディーを心掛けたといい、「歌うことで詩を読み、詩を通して三浦の良さを改めて知ってほしい」と話している。

 碑前祭は午前10時から行われ、一般参加も可能。


 郷土資料館「チャッキラコ・三崎昭和館」(同市三崎)では碑前祭に合わせ、5月13日まで油壺の歌の原稿や小村が愛用したステレオなど約150点を展示している。午前10時から午後4時までで、入場無料。水・木曜休館(5月1日は休館、3日開館)。問い合わせは、同館電話046(882)3156。


碑前祭に向け、練習に熱を入れるシーサイド少年少女合唱団の子どもたち=南下浦市民センター
碑前祭に向け、練習に熱を入れるシーサイド少年少女合唱団の子どもたち=南下浦市民センター

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