体験し心の距離近く
車いすバスケの選手招き貴重な時間
2年生が体育館に集まり、車いすバスケットボールの選手たちを招いた授業が行われている。選手が言う。「車いすバスケットボールは、障がいのあるなしにかかわらず誰でもできるスポーツです」
選手たちが車いすの操作について説明し、生徒たちは車いすに乗って操作やシュート、そして試合を体験する。
思い通りに車いすを動かしボールを扱うことは難しい。選手からのサポートを受けながら、生徒たちは楽しそうに取り組んでいる。
試合が終わると、選手への質問の時間だ。先ほどまで楽しんでいた生徒たちの表情が変わる。「車いすの生活で困ることは何ですか?」
「基本的にはないです。これが自分のスタイルです。もし、困ったことがあれば、助けてくれる人がたくさんいます」「まひというのは、自分で動かせないだけではなく、痛みも分からないので、足が折れても気付かない。だから、体が外へ投げ出されないように、選手は体を車いすにベルトで固定しています」
障がいに関する生徒からのさまざまな質問に、選手たちが丁寧に答えていくことで、選手たちと生徒たちの心の距離が近くなっていった。
授業の最後に、選手たちから生徒全員にメッセージが送られた。
「障がいのある人を助けようではなく、身の回りで困っている人を助けられる人になってほしいです」「車いすバスケットボールを始めて、歩けないから何もできないのではなく、障がいがあっても工夫すればできることはたくさんあると気付きました。誰でも、いつからでも、何にでもなれると感じています」
車いすバスケットボール、そして選手から、生徒たちは多くのことを感じ考える貴重な時間になっていた。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/