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消防団員募集、全国の顔に 山内楓子さん

話題 | 神奈川新聞 | 2020年2月20日(木) 10:50

「災害現場で活躍する看護師に」

 消防団員として活動を始めて8カ月、消防庁が作製した「消防団員入団促進ポスター」にモデルとして起用された。昨年11月に採用が決まり、「びっくりしました」と振り返る。川崎市内の消防団としては初めてのこと。「全国の消防団員の顔」として、年明けからの約1年間にわたり街中に掲示されることになり、「恥ずかしいけど良い経験です」と話す。


山内楓子さん
山内楓子さん

 看護師を目指し東京都内の医療系大学で勉学に励む。看護師を志すきっかけは、バスケットボールで負ったけがだった。治療に寄り添ってくれた看護師の姿に憧れたという。

 大学進学後、学内で消防団を紹介するビデオを見た。「災害が起きたときに働ける看護師になろう」-。大学側が掲げるそんな方針が胸に響いた。消防団に関する知識はなかったものの、自らの役に立つと考えて入団を決意。通学先の都内の消防団に入ることも可能だったが、「自分の住む街を守りたい」と迷わず地元の麻生消防団を選び、昨年5月に団員となった。

 学業の傍ら、平日の夜間や土日に消防団の活動にいそしむ。地域の防災訓練への参加や、救命講習の受講など活動は多岐にわたる。年末には「消防団夜警巡回」で、消防車両から火災への注意を呼び掛けた。「自分の声が大勢の人に聞かれるのは恥ずかしかったけれど、地域を守っている実感は持てました」

 重量のあるホースを投げる訓練には苦労したが、周囲の女性団員に支えられ活動にはやりがいを感じている。「消防に関する知識も増え、自身を成長させてくれる場所です」と胸を張る。

 ポスターは一般向け、女性向け、学生向けの3種類があり、学生向けで起用された。若者への浸透が見込めるさわやかな印象と地元での積極的な活動が評価され、白羽の矢が立った。「入団促進キャンペーン」期間(1~3月)に合わせて街中に張り出されるが、一足先にポスターを見た友人や近所の人から温かい声を掛けられたという。

 ポスター以外でも、リーフレットや消防庁のホームページ上で放映される動画など、幅広い形で広報活動の顔になる。「学業との両立も問題ない。同年代の人が多く入団してくれたらうれしい」と期待を寄せる。

 先日成人式を迎えたばかり。新成人の目標を「いろいろなことに挑戦したい」と意欲を見せる。「災害現場で活躍できる看護師になる」との目標へ向け、卒業後も消防団の活動は続けるつもりだ。


やまのうち・ふうこ 東京都内の高校を卒業後、看護師を目指し東京医療保健大学東が丘・立川看護学部に入学。現在同大2年。川崎市麻生区出身。昨年5月に麻生消防団に入団。20歳。

 
 

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