横浜市交通局は14日、同局が所管する「危険なバス停」14カ所のうち、8カ所は移設が難しく、対応を協議していることを明らかにした。
「危険なバス停」は横断歩道近くにあり、バスの停車時に死角が生じることで事故を誘発しやすいとされる。同市西区の市道交差点で2018年8月、降車したバスの後ろに回って横断した小学5年の女児=当時(10)=が、対向車線を走行してきた軽ワゴン車にひかれ、亡くなる事故が発生。県警は事故後、同様の形状のバス停が県内では他に84カ所確認されたと明らかにした。市内は40カ所だった。
14日に開かれた市会水道・交通委員会で、城博俊交通局長は、14カ所のうち、さつきが丘(青葉区)▽片倉町入口(神奈川区)▽地蔵前(緑区)▽戸部本町紅梅通り(西区)▽奈良町(青葉区)▽岩崎中学校前(保土ケ谷区)-は既に移設が完了したと答弁。
一方、大岡住宅前(南区)▽長導寺前(神奈川区)▽三渓園入口(中区)▽新井小学校下(保土ケ谷区)▽松本(神奈川区)▽滝坂(同)▽観音前(鶴見駅方向、港北区)▽観音前(新羽駅方向、同)-は移設が困難で、対応を協議中と説明。県警が横断歩道の一部廃止を検討している箇所もあるとした。
委員からは、「バス停の移設は非常にセンシティブ。丁寧に進めてほしい」「民間事業者が管理しているバス停も、市が関与したほうが良い」などの意見が出された。平原敏英副市長は「(市内全体の危険なバス停の安全対策の)進捗(しんちょく)状況を改めて確認したい」と述べた。