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小田原看護専門学校が閉校へ 校舎は市に寄付予定

社会 神奈川新聞  2018年03月03日 11:20

3月末で閉校する小田原看護専門学校=小田原市久野
3月末で閉校する小田原看護専門学校=小田原市久野

 准看護師(准看)らを養成してきた「小田原看護専門学校」が、3月末で閉校する。設立以来、看護師不足を補うため、医師らの指示で診療の補助などをする人材を輩出してきたが、県の准看養成停止の方針を受け、54年の歴史に幕を閉じる。現在の校舎(小田原市久野)は市に寄付する予定で、市は利活用方法を検討する。

 同校は1964年4月、准看護学科がある「小田原医師会准看護学院」として同市浜町に設立された。71年4月には夜間定時制の看護学科を併設し、名称を「小田原医師会衛生学院」と変更。その後、専修学校の認可を受け、80年4月に現在の校名に変えた。

 中学卒業以上を対象に、准看護学科(2年間)に加えて、昼間定時制の看護学科(3年間)を設置。准看護師だけでなく、進学すれば看護師の資格取得も目指すことができた。これまでに准看護学科から今年3月末卒業見込みも含めて1842人、看護学科から1550人が巣立ち、地域医療を支えている。

 閉校の背景にあるのが、県が示した方針だ。黒岩祐治知事は2012年6月、看護師養成に力を入れるため、准看の養成を停止する方針を表明。民間の養成施設に支出していた運営補助費を、16年度末までに打ち切った。

 同校は「小田原医師会の中でも養成を続けようという考えもあったが、県や市の補助金がなければ経済的に厳しいのが現実」と打ち明ける。さらに「地域の医療機関に対するアンケート調査でも継続希望がそれほど強くないことや、受験者数が年々減ってきていることも勘案した」と説明。14年4月に看護学科、16年4月に准看護学科の募集を停止した。

 一方で、高卒以上が対象の看護師養成所「おだわら看護専門学校」(旧小田原高等看護専門学校)の入所定員を17年度に1学年40人から80人に倍増。看護師不足に対応している。

 鉄筋コンクリート造り4階建ての校舎は元々、小田原高等看護専門学校の校舎として、小田原医師会が市と土地賃貸借契約を結んだ上で、93年12月に完成。その後、「おだわら総合医療福祉会館」(同市久野)に移った小田原高等看護専門学校に代わり、小田原看護専門学校が移転した。閉校後、校舎の所有権を移転し、引き渡す予定だ。

 校舎の利活用について、市管財課は「当面は普通財産として最低限の維持管理をしながら、18年度中に利活用方法を決め、必要な改修工事などを施したい」としている。


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