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【ベイキャンプ】「走塁」じわり浸透 進む意識改革、小技に磨き

ベイスターズ 神奈川新聞  2018年03月03日 09:46

実戦で二塁に滑り込む横浜DeNA・宮崎。今キャンプでは中軸を含む野手全員に走塁への意識が植え付けられた=2月15日、アトムホームスタジアム宜野湾
実戦で二塁に滑り込む横浜DeNA・宮崎。今キャンプでは中軸を含む野手全員に走塁への意識が植え付けられた=2月15日、アトムホームスタジアム宜野湾

 春季キャンプ最終日の2月28日。練習試合で今のベイスターズを象徴するシーンがあった。二回2死一、二塁、韓国SKのバッテリーが投球を大きく外し、大きなリードを取っていた二走を刺そうと試みる。

 この場面。体を揺らして必死に帰塁したのは、来日5年で盗塁わずか3個のロペスだった。間一髪のセーフ。上田外野守備走塁コーチは「チャモ(ロペス)のあんな場面、今まで見たことなかったよね」と目尻を下げた。

 今季こそチャンピオンフラッグを取ろうと、小技を絡める「スモールベースボール」を志す中でも、ラミレス監督が特に重きを置いているのが走塁だ。チームは常に「一つ先の塁」を狙うのはもちろん、「一塁から三塁、二塁からホームへ」と一気にチャンスを広げる攻撃を志向している。

 圧倒的な打力に堅実なベースランニングを兼ね備えて球界トップクラスの得点力を誇っている近年の広島をモデルに、意識改革は徐々に浸透してきた。

 一塁走者には実戦練習でリードの目安としてベースから4メートル離れた箇所にラインを引いて、その感覚を体に染み込ませてきた。快足が持ち味のドラフト7位の宮本(パナソニック)が「今までよりもシューズ2足分離れる。かなり大胆」と話すほどだ。

 練習試合のランナー三塁の場面で、大和が2度、たたき付けたゴロで走者を生還させた得点シーンも、昨年までは見なかった光景だ。

 2月27日の中日との練習試合でもソト、中川大というパワーヒッターがそれぞれ一塁走者となった場面で相手投手の投球がワンバウンドするやいなや、次の塁を狙い積極的にスタートを切った。

 判定はいずれもアウトだったが「失敗OK。捕手が前にはじけばアウトになることも含めて、体で覚えることは大事」と青山ヘッドコーチ。走力を求められない強打者タイプの選手にまで走塁を求めている。

 課題のバントは、昨年までフリー打撃の待ち時間に各自のペースで行っていた練習スタイルを一変。バント練習は3、4人が早出や居残りの練習で同時に取り組むことで、お互いが声を出し合うなどして緊張感を持たせた。

 ラミレス監督は今キャンプのスモールベースボールの達成度を「(100点満点中)50点。バントのミスがあったから」と厳しく評価。その姿勢に過去2年とは違う「本気度」がうかがえる。

 確かに実戦ではまだ、バント失敗の場面が度々見られる。残り1カ月でどれだけ実践を重ね、緊張感のある場面でも決めきれる技術を各選手がものにできるか。今年こそ掛け声だけのスモールベースボールから脱却し、勝つためのカードを何枚も手にして開幕を迎えたい。


バントを試みるドラフト2位の神里
バントを試みるドラフト2位の神里

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