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〈時代の正体〉民主主義は機能したか 北綱島支援校再編問題 記者の視点=デジタル編集部・成田洋樹

時代の正体 神奈川新聞  2018年02月24日 02:00

横浜市立北綱島特別支援学校の分校化案を賛成多数で可決した市会本会議=2月23日、市会
横浜市立北綱島特別支援学校の分校化案を賛成多数で可決した市会本会議=2月23日、市会

横浜市会が分校化案可決 保護者「納得できない」


 【時代の正体取材班=成田 洋樹】横浜市会は23日の本会議で、市立肢体不自由特別支援学校の再編計画として、市立北綱島特別支援学校(港北区)を2019年度から市立上菅田特別支援学校(保土ケ谷区)の分校に移行させる条例改正案を賛成多数で可決した。

 市教育委員会は15年9月に公表した閉校計画から曲折を経て当面は分校として残す方針に転じた。分校移行後も教職員数などは現行の水準を維持するとしており、通常は副校長級の准校長に校長級を充てるとしている。

 保護者や学校現場の理解は得られておらず、本会議を傍聴した保護者は「北綱島を分校に移行せざるを得ない明確な理由が市教委から結局示されず、市会でも議論が深まらなかった。納得はできない」と批判した。

 再編計画では、19年度に市立左近山特別支援学校(旭区)を新設。市立肢体不自由特別支援学校は5校を超えて増やさないのが前提のため、北綱島は増築ができないことなどを理由に閉校とされた。保護者から「市北東部が支援校の空白区域になる」との反発を受けて、市教委は閉校計画を撤回。分教室案、分校案を提示するなど二転三転した。

民主主義は機能したか



 行政がある施策を実現しようとするなら、その明確な根拠が市民に示されなければならない。それが、その施策が妥当かどうかの判断材料の要になるからだ。特に当事者やその関係者には丁寧な説明が必要で、一定の理解を得ることが不可欠だ。横浜市立北綱島特別支援学校の再編論議では、これらを欠いていた。

 この間の経緯をみると、果たして民主主義が機能していたかという疑問が頭をもたげる。


横浜市教育委員会臨時会の審議に臨む岡田教育長ら(右)=1月26日、横浜市中区
横浜市教育委員会臨時会の審議に臨む岡田教育長ら(右)=1月26日、横浜市中区

 市教育委員会は保護者に説得力のある説明をできず、理解を得ることはできなかった。教育委員らの会議でも具体的な審議過程は非公開とされて市会への提案を承認した経緯は不透明だが、議案提案者の林文子市長は「市教委の熟慮の結果」として分校化案に理解を示した。結局、市会常任委員会でも明確な説明はなされず、施策の妥当性をチェックすべき立場の市会常任委員会も追認した。23日の本会議では自民、民進、公明に加え無所属などの計72人が賛成し可決した。反対は、共産と無所属の13人だった。

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