マイカー以外の交通手段による移動(モビリティ)を一つのサービスとして切れ目なく連携させる「MaaS」(マース=モビリティ・アズ・ア・サービス)について学ぶ公開講座がこのほど、おだわら市民交流センターUMECO(小田原市栄町)で開かれた。
マイカー以外の交通手段を使うライフスタイルへの変更で、渋滞緩和や二酸化炭素削減などが期待されているMaaS。講座では、MaaSに取り組んでいる小田急電鉄の大橋健次・次世代モビリティチームコラボレーションマネジャーが講師を務めた。
大橋さんは、同社が開発したスマートフォンのMaaSアプリケーション「EMot」(エモット)について説明。機能として電車やバス、タクシー、カーシェアリングなどの複合的な移動手段の経路検索と連携した予約・決済のほか、飲食施設などで定額制や特典のチケット発行もあり、新たなライフスタイルのサポートになると強調した。
現在、実証実験で買い物客への無料バスチケット発行を行っているが、将来的には病院や介護施設などと連携したサービスも検討しているとし、さらなるサービスの拡大へ、「他の鉄道会社とも一緒にやっていきたい」と意気込みを語った。
質疑応答では、すでに実施している各分野の交通機関などとの連携について、「参加した場合の利用料はいくらになるか」などの具体的な質問もあった。
講座は官民でつくる「おだわらスマートシティプロジェクト」の主催で、会員ら約50人が参加した。