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フィリピン文化に児童笑顔 川崎市立小、母親ら先生役

話題 神奈川新聞  2020年02月03日 05:00

フィリピンの民族衣装に笑顔を見せる児童ら=川崎市川崎区の市立さくら小学校
フィリピンの民族衣装に笑顔を見せる児童ら=川崎市川崎区の市立さくら小学校

 外国にルーツのある子どもたちが多く通う川崎市立さくら小学校(川崎区桜本)で1月22日、フィリピンの文化を学ぶ授業「フィリピンとなかよし」が行われ、民族の遊びや料理に目を輝かせる子どもたちの姿があった。

 民族や文化の違いを豊かさと受け止め、異なる他者を尊ぶ人権尊重教育の一環。市ふれあい館との協働で11年目を数え、同校と同館とのつながりでフィリピン出身の母親たちが先生役を買って出てくれている。1、2年生はバンブーダンスの名で知られる「ティニクリン」を楽しみ、3年生はフィリピンの春巻き「ルンピア」作りに挑戦した。

 毎年人気なのがパイナップルやバナナの繊維でできた民族衣装のコーナー。フィリピンルーツの2年生、青木聖志さん(9)は鮮やかな黄色の上着に袖を通すと得意満面な様子でタガログ語を教えていた母親のマニンさん(30)のもとに駆け寄った。

 授業の終わりには「楽しかった」「来年も楽しみ」という声が方々で上がり、青木さんをはじめクラスメートを前に「僕のママはフィリピン人」という何人もの手が上がった。

 授業を見守った同館職員の鈴木健さんは社会の変化を実感する。「15年前なら『恥ずかしい』『隠したい』と思わせる社会があった。学校という公の場における教育という取り組みで地域が変わっていった」

 麻生太郎財務相の「日本は一つの民族が続いている」という差別発言にはこの国の排他性の根深さを見る思いだったが、「桜本ではフィリピンの文化は地域の文化になっている。社会は既に多様だ。みんな同じという見方は民族性の否定にほかならず、それぞれのルーツを尊重してこそみんなが大切にされる社会はつくられる」と強調した。


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