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菅野監督「サッカーできる喜び」
試練越え一番星 ノジマ相模原、1部昇格

スポーツ 神奈川新聞  2016年10月09日 10:09

試合後のセレモニーで拳を突き上げ、優勝と昇格を報告するノジマステラ神奈川相模原の菅野監督=相模原市南区の相模原ギオンスタジアム
試合後のセレモニーで拳を突き上げ、優勝と昇格を報告するノジマステラ神奈川相模原の菅野監督=相模原市南区の相模原ギオンスタジアム

 サッカー女子のプレナスなでしこリーグ2部で、相模原市をホームタウンとするノジマステラ神奈川相模原が初優勝を決めた。創設5年目のチームを1部リーグ昇格へ導いたのは、Jリーグの湘南ベルマーレなどでも指揮を執った経験がある菅野将晃監督(56)。サッカーができる喜びを胸に仲間と信頼関係を築いてきた指揮官は、選手の手で4度宙に舞った。

 ゆっくりとした足取りで歓喜の輪の中へ入った。メンバー一人一人を抱き締め、これまで苦楽を共にしてきた選手たちに胴上げされた。「最後まで諦めないノジマステラのサッカーをきょうも見せてくれた」。菅野監督は柔和な笑みを浮かべた。

 5年前だった。福島県を拠点としていた、なでしこリーグの東電マリーゼで指揮を担っていた3シーズン目の2011年、東日本大震災が起きた。1カ月後、震災に伴う原発事故で自宅がある広野町からは人が消え、チームも活動休止になった。「居場所がなくなった」と喪失感で苦しんだ。

 心のよりどころはやはりサッカーだった。その年の夏、選手と再会してボールを蹴ると自然と笑顔をつくれた。同じクラブにいた鮫島彩選手が11年のワールドカップ(W杯)で金メダル獲得に貢献したのも支えになった。「その日一日を一生懸命過ごそう。夢、希望を持とう」がモットーになった。

 東電マリーゼは受け皿として創設されたベガルタ仙台に移管されたが、最後まで受け入れに手を挙げていたのが家電量販「ノジマ」だったという。チーム新設の提案も受け入れてくれ、初代監督の任に就いた。

 「失ったことはすごく悲しい。苦しんでいる人は今もいる。でも、また新たなものも生まれる。そういう意味ではステラは運命的な何かがある」と自身の人生を重ね合わせている。

 被災地への思いが薄れることはない。「最後まで諦めないで走る」というチームコンセプトは、監督の復興への思いそのものだ。

 創設時からの主力、座間市出身の吉見夏稀選手も福島県で被災した。日本サッカー協会が設立した中高一貫の選手養成機関「JFAアカデミー福島」にいた23歳は今、監督がつくりだしたチームを「大きな家族」と表現して感謝する。

 「次の目標は5年以内での1部リーグ優勝」と菅野監督。大好きなサッカーを大好きな選手たちと追求していく。


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