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食で支える生活困窮者 生協など「フードバンク」設立へ

社会 神奈川新聞  2018年02月11日 12:06

 県内の生活協同組合などが連携し、食を通じて生活困窮者らを支援する「(仮称)一般社団法人フードバンクかながわ」の設立準備を進めている。企業から寄贈された食品を行政や地域の支援団体に無償提供する中間支援組織で、4月の事業開始を予定。貧困や「食品ロス」といった社会的課題の解決を図るとともに、地域住民の助け合い・支え合いを目指す試みだ。

 国民の6人に1人が貧困状態という日本。最低限度の生活水準を意味する「貧困線」に満たない暮らしを強いられている。一方で、本来食べられるにもかかわらず廃棄される食品、いわゆる食品ロスが大量に発生している現状がある。消費者庁の試算によると、食品ロスは年間500万~800万トン。日本の商習慣として定着する「3分の1ルール」が要因の一つとの指摘もある。

 設立準備会は県生活協同組合連合会、生活協同組合ユーコープ、県労働者福祉協議会など12団体で構成。検討会でのまとめを踏まえ、2017年5月から協議を重ねてきた。

 企業や食品メーカーなどに寄贈を依頼するのは、常温保存可能で賞味期限が2カ月以上残っている食品とコメで、防災備蓄品も受け付ける。生活困窮者らへの支援活動を展開している県内の団体や施設、子ども食堂、市町村、社会福祉協議会などに配布する。

 横浜市金沢区に倉庫兼事務所を開設。対応エリアは県内全域を視野に、徐々に広げる方針だ。配送コストの削減を図るため、県内に張り巡らされた各生協の物流ネットワークや拠点を活用する。

 収益事業は行わず、年間2千万円ほどと見込まれる運営費用は会費や寄付金などで賄う予定。3月に一般社団法人を設立し、その後、公益社団法人化を目指す。将来的には個人からの食品提供も見据える。

 「企業と支援団体などとのつなぎ役になることで、地域の助け合いの輪を広げたい」と設立準備会事務局の藤田誠さん。同じく事務局の市川敏行さんも「地域で活動しているNPO法人などからは、孤立し支援の手が行き届かない困窮者らの掘り起こしが不可欠との声をよく聞く。食をツールに、そうした人たちが心を開き、支援につながる契機になれば」と話している。

 フードバンクかながわは3月11日午後1~3時、横浜市西区のはまぎんホールヴィアマーレで設立記念フォーラムを開く。参加費無料。問い合わせは、事務局(県生協連内)電話045(473)1031。

 ◆3分の1ルール 日本の食品流通業界の商習慣で、製造日から賞味期限までの期間を3等分し、納品期限は製造日からの3分の1時点まで、販売期限は3分の2時点までとするもの。賞味期限6カ月の商品であれば納品は2カ月以内、販売は4カ月以内とされ、販売期限を過ぎると賞味期限内であるにもかかわらず店頭から撤去、廃棄されるケースが多い。


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