中華圏の旧正月「春節」を迎えた25日、横浜中華街(横浜市中区)は祝賀ムードに包まれた。爆竹や太鼓が鳴り響く中国伝統の獅子舞「採青(さいちん)」が繰り広げられ、大勢の観光客がにぎやかな雰囲気を楽しんだ。ただ新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大もあり、関係者からは影響を懸念する声が相次いだ。
店先で点心を売る男性は「人出は例年より2割ほど少なく感じる」、タピオカドリンク店の女性店員は「心なしかマスク姿が多い」と口にした。横浜中華街発展会協同組合は約500店に注意喚起のチラシを配布、アルコールによる殺菌洗浄や手洗いといった感染症対策の徹底を呼び掛けた。
茨城県から家族と訪れた会社員男性(49)は「人混みはどこにでもある。マスクで予防して春節を体験しにきた」。同市保土ケ谷区の無職男性(72)は「新型肺炎の問題で偏見を持つことなく、冷静に行動したい」と話した。