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横浜・緑区の台風崖崩れ、遺族の請求棄却 地裁判決

社会 神奈川新聞  2020年01月25日 05:00

横浜地裁
横浜地裁

 横浜市緑区で2014年10月、台風で崖が崩れ、崖下のアパート室内にいた男性会社員=当時(30)=が死亡した事故で、現場が危険な状態にならないよう適切な指導を行わなかったとして、遺族3人が市に計約1億3700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、横浜地裁であった。長谷川浩二裁判長は市の対応と崖崩れの発生との間に「因果関係を認めることはできない」とし、請求を棄却した。

 判決によると、市内の企業が許可なく盛り土し、宅地造成等規制法違反に当たったが、市は11年に指導して以降、措置を講じなかった。

 長谷川裁判長は判決理由で、市の対応を「合理性を欠き違法」と指摘。一方で「是正工事で崖崩れの規模がどの程度小さくなり、発生がどの程度遅れたのかは明らかではない」とし、男性が「生存していた相当程度の可能性を認めることはできない」とした。

 遺族は当初、同社の女性役員にも損害賠償を求めて訴えを起こしたが、17年に和解が成立。また併せて審理されていた、アパートの所有者が市に求めた損害賠償請求も棄却された。

 事故は緑区白山の斜面地で発生。台風による大雨で盛り土の崖が崩れ、アパート室内にいた男性が死亡した。同社と男性役員は同法違反の罪で罰金50万円の略式命令を受けた。男性役員は業務上過失致死容疑でも書類送検されたが、不起訴処分となった。


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