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社会とつながる思考
教室に行こう 相模原市立大野北中学校(相模原市中央区)

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神奈川新聞  2004年06月06日公開  

資料をひもといて過疎地域について考える
資料をひもといて過疎地域について考える

「過疎地域に残る人も」「好きな土地で生きる」

 中学2年の地理の授業。昨年11月は中国・四国地方の特色について、生徒たちが資料を見ながら気づいたことを発表し合い、地域のつながりを考えた。

 「山陽地方の人口が多いのは、工業が発達しているからだ」「人は仕事が多い所に集まる、という『地理のパターン』だよ」「人口が増えれば物が売れ、店も増える。便利だからもっと人が集まる。好循環だね」

 「山陰地方や南四国については、どんな特色がありますか」

 先生の問い掛けで、山陰地方や南四国で課題となっている過疎化に話題が広がった。

 「便利な大都市に出ていくから人口が減るんだ」「利用者が少ないと鉄道やバスの本数も減る。不便だから、さらに人口が減るんだ。悪循環だね」

 そこで、過疎地域で試みられた活性化や成功例を調べてみることになった。

 「光ファイバー網を整備して企業誘致している町がある」「自然に囲まれて生活をしたい人を募集しているよ」「特産品のユズをジュースにしてインターネットで販売している」

 その時、一人の生徒がつぶやいた。「人間ってすごいね。知恵を出して協力して、自分たちで解決しようとしている」。グループのみんながうなずく。

 「でも、どこでも成功する訳ではないよね。ある地域で過疎化がくい止められても、またどこかで始まると思うよ」「そうか…過疎化は完全にはなくせないかも」「過疎の地域に残る人もいるよね。何で不便なのに残るのかな」「その土地に思い出があるからだよ」「高齢者は慣れた土地の方が住みやすいのかな」

 生徒たちの思考は、社会の「メカニズム」から「生きていく人の思い」へ移っていく。

 最後に自身の学びを振り返る。ある生徒のノートには「過疎になったとしても、きっとその町は残ると思う。愛着もあるし、好きな土地で一生を終えるのが一番幸せだと思う」と、書かれていた。社会科の学習から人の生き方を学び、自分の生き方について考える。社会と自分がつながった瞬間である。


土地の課題をノートに書き出し、その背景を浮き上がらせる
土地の課題をノートに書き出し、その背景を浮き上がらせる

さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/


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