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【ベイルーキー・飛躍期す10人の“星”】ドラフト5位・投手 桜井周斗

ベイスターズ 神奈川新聞  2018年01月23日 12:35

高校生離れした落ち着きぶりに大器の片りんをにじませる横浜DeNAのドラフト5位・桜井=横須賀市長浦町のベイスターズ総合グラウンド
高校生離れした落ち着きぶりに大器の片りんをにじませる横浜DeNAのドラフト5位・桜井=横須賀市長浦町のベイスターズ総合グラウンド

好敵手と対戦心待ち


 清宮から5打席連続三振を奪った左腕として、全国にその名をとどろかせた桜井周斗(東京・日大三)にとって、忘れられない場面がある。

 一昨年秋の東京都大会決勝、早実戦。清宮フィーバーでスタンドが埋まり、多くのスカウトや報道陣がネット裏を陣取る神宮球場で、切れ味鋭いスライダーで清宮のバットに空を切らせた。

 主役の座を奪いかけ一躍脚光を浴びたが、毎回の14三振を奪いながら踏ん張れなかった。

 6-8で逆転のサヨナラ負け。「野球はチームで戦うスポーツ。負けたことが悔しかった」。スタンドが一体となって早実のスーパースターに声援を送り、校歌を熱唱した。「清宮一人の勝負に勝っても意味が無い」。アウェーのような空間は屈辱だった。

 2011年夏。高山(阪神)らを擁して強打で甲子園で優勝した日大三に、当時小学6年の野球少年は憧れを抱いた。野球を始めた小学1年から中学2年までは投手だったが、肘に不安を抱え、外野手として日大三の門をくぐった。

 だが、打者として成長を遂げていた2年夏に、転機が訪れる。故障者が出て投手の数が足りず、夏前の最後の練習試合で起用されると、「外野手をやっていて腕を振れるようになった」と好投を披露した。

 研究熱心さが宝刀のスライダーを生んだ。楽天のエース則本が「握りつぶすイメージで投げる」とテレビ番組で話しているのを見て、コツを取り入れると、昨春の選抜大会では大阪・履正社の安田(ロッテ)から3打席連続三振。東西を代表するスラッガーを手玉に取り、「プロに行きたいと決意した」という。

 入団後は取材のたびに、「清宮くんへのライバル意識は?」といった質問が飛んでくる。

 18歳は「清宮、清宮と言われるのは最初は嫌だった」と明かすが、「考えてみたら、自分は清宮のおかげで取り上げてもらっている。逆に清宮のほうが大変な思いをしていると思う」と、今は前向きにとらえている。

 直接対決で完璧に封じながら試合には敗れた清宮や安田と、プロで対戦する日を心待ちにしているが、もっと大きな夢も抱き始めた。

 「これからは上の世代と戦わなきゃいけない。選手として1年でも長くプロの世界で野球をやって、記録より記憶に残る選手になりたい」

さくらい・しゅうと 投手。埼玉県所沢市出身。東京・日大三高。最速149キロの直球と切れ味鋭いスライダーを武器に高校2年秋の都大会決勝で早実高・清宮(日本ハム)から5奪三振。178センチ。80キロ。左投げ左打ち。背番号41。18歳。


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