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故障から子ども守れ 横浜、野球指導者セミナー

スポーツ 神奈川新聞  2018年01月22日 02:00

指導者らを前に肩と肘のストレッチを実践する吉田干城・横浜ベースボール接骨院院長(右)=横浜市港北区
指導者らを前に肩と肘のストレッチを実践する吉田干城・横浜ベースボール接骨院院長(右)=横浜市港北区

 野球の次代を担う少年少女を故障から守ろうと、「神奈川学童野球指導者セミナー」が21日、横浜市港北区の慶大日吉キャンパスで行われた。医師らが野球に多い故障の危険性や予防の重要性を説いたほか、理学療法士らが効果的なストレッチを実践。定員500人の会場は満員となり、学童野球に限らず多くの指導者や保護者、医療関係者が耳を傾けた。

 セミナーでは、横浜DeNAベイスターズのチームドクターも兼ねる山崎哲也医師(横浜南共済病院スポーツ整形外科部長)が、特に小学生に多い通称「野球肘」について解説した。

 各症状や原因に触れた後、「体も骨もできていない小学生は痛みが出てから医者に行くのでは遅い。自然治癒が可能な初期段階で見つけてあげることが何より大事」と指摘。その上で「指導者や保護者が重要性を理解し、また子どもを観察できる知識を得ることが欠かせない」と念押しした。

 小中学生の野球人口は48万9648人(2016年)と、10年間で20万人近く減少。神奈川でも学童野球(小学生)のチーム数はここ10年で半減し、現在は800程度となっている。1チーム当たりの人数が減ったことで選手の負担が増え、より肩や肘を痛めやすい状況に陥りつつある。


定員500人の会場は満員に。指導者や保護者らが熱心に耳を傾けた
定員500人の会場は満員に。指導者や保護者らが熱心に耳を傾けた

 県少年野球連盟学童部や横浜市医師会などは「横浜野球肘検診推進協議会」を立ち上げ、肘の検診をしてきた。だが活動が横浜と川崎の一部に限られ、受診者も選手の2割程度と伸び悩む。

 故障で野球を離れる子は後を絶たず、このままでは野球自体がじり貧になっていくと危機感を持った有志が、指導者の意識向上とともに横のつながりをつくろうと、同セミナーを立ち上げた。

 事務局を務める慶応高の上田誠・前監督は、「故障の予防で、まずは野球を諦める子を減らしたい。野球人口の減少には多様な要因があるが、セミナーを通して大人同士が手を取り、次代の野球を守るための環境づくりのきっかけにしたい。野球大国の神奈川がその先陣を切ることに意味がある」と語った。

 同セミナーは今後も勉強会などを開催していく予定という。


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