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猫にまつわる多様な美術品 藤沢市アートスペースで展示会

カルチャー 神奈川新聞  2020年01月20日 13:39

さまざまな猫の美術作品が並ぶ会場=藤沢市アートスペース
さまざまな猫の美術作品が並ぶ会場=藤沢市アートスペース

 猫にまつわる多様な美術品を紹介する「新春だニャン 福来たる!」展が、藤沢市アートスペース(同市辻堂神台)で開催中だ。猫が信仰の対象として登場する作品を中心に、江戸時代の錦絵から現代美術まで125点が並ぶ。

 「新田猫(にったねこ)」と呼ばれる眼光鋭い猫の絵は、養蚕が盛んだった上州新田(現、群馬県太田市)で江戸時代後期から明治初めにかけて岩松(新田)家領主が4代にわたって描いたもの。蚕の幼虫やさなぎをネズミの害から守る猫は養蚕の守り神として領民の信仰を集め、猫の絵はネズミよけの護符代わりになった。

 会場に並ぶ「新田猫」は掛け軸に仕立てられているが、しわが寄るなど傷みが激しい。大事にしまわれていたのではなく、お守りとして日常的に飾られていたためとみられる。

 藤沢市鵠沼に一時居住した岸田劉生(りゅうせい)の木版画や岸田に師事した椿貞雄が飼い猫を描いた愛情あふれる写生画、川合玉堂(ぎょくどう)の日本画、合田佐和子の油彩画といった物故作家はもちろん、現在活躍中の銅版画家・生田宏司の表情豊かな版画など、50人を超える美術家による猫の姿が楽しめる。

 これらの作品は2018年1月に同市に寄贈された「招き猫亭コレクション」670点の一部。猫をテーマに収集されており、本名など素性は一切公開されていない。同アートスペースの小林絵美子学芸員は「ただ猫だからというのではなく一点一点吟味されて、これだと思うものが選ばれている。確かな審美眼を堪能できる」と話した。

 2月2日まで。月曜休館。一般200円、高校・大学生100円。問い合わせは同アートスペース☎0466(30)1816。


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