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大規模マンション開発などに保育所併設を誘導へ 川崎市が2018年度から新たな容積率緩和制度

政治行政 神奈川新聞  2018年01月16日 02:00

容積率
容積率

 川崎市は大規模マンション開発などに保育所の併設を誘導するため、2018年度から新たな容積率緩和制度を導入する。これまで容積率割り増しの算定基礎となる「公開空地」の面積に含まなかった園庭部分も算入することで、園庭のある好環境の保育所を増やし、待機児童対策につなげていきたい考えだ。

 市内では大規模マンション開発が相次ぎ、共働き世帯の流入に伴い近隣の保育所利用申請が増えている。福田紀彦市長は昨年10月の市長選で、待機児童対策の一環として保育所設置を促す新たな容積率緩和策を公約に掲げていた。

 容積率は、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合。用途地域ごとに容積率が定められ、開発事業者が建てられる延べ床面積の上限を決めている。

 建築基準法に基づく市の総合設計制度は現在、広場など不特定多数の人が入れる「公開空地」を敷地内に設けた場合、容積率が割り増しされる。保育所や備蓄倉庫、津波避難施設など地域に貢献する施設を併設すると、さらに容積率の50%を上限に割り増しが適用される。

 今回の制度では、囲われているために公開空地の面積に含まなかった保育所の園庭を公開空地に準じて扱う。開発事業者のメリットを増やすことで、園庭のある保育所の設置検討を後押ししていく。

 例えば、商業地域(基準容積率400%)で敷地面積1千平方メートルに住戸数55戸(1戸70平方メートル)のマンション建設を想定したケース。保育施設と園庭150平方メートルを設置した場合、これまでより供給戸数が12戸分増やせる計算となる。

 都市計画法に基づき特定地区に採用されている手法で公開空地を評価する場合も同様の対応を取る。

 ただし、総合設計制度の市内の活用件数は年1~2件と少なめ。市建築指導課は「事前に事業者にヒアリングした際は制度の感触は悪くない。開発案件の相談があった際は積極的に制度を紹介していきたい」としている。17年度内に建築審査会を経て、18年度の運用開始を目指す。


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