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安倍改憲考
時代の正体〈560〉岐路の憲法【1】 悲願へ、勢いづく右派

時代の正体 神奈川新聞  2018年01月01日 11:21

安倍晋三首相のメッセージが読み上げられ、巨大スクリーンに顔が映し出された「日本会議設立20周年記念大会」で=2017年11月27日、東京・港区の「東京プリンスホテル」
安倍晋三首相のメッセージが読み上げられ、巨大スクリーンに顔が映し出された「日本会議設立20周年記念大会」で=2017年11月27日、東京・港区の「東京プリンスホテル」

【時代の正体取材班=田崎 基】 師走が迫る2017年11月27日、東京・港区の東京プリンスホテルに約2千人が詰めかけていた。国内最大の右派団体「日本会議」の設立20周年記念大会。発言者を映し出す巨大スクリーンが前方と後方の計3カ所に据えられ、全国47都道府県の日本会議地方支部の旗がずらりと並ぶ。熱気に包まれた大会は「君が代」斉唱で始まった。

 日本会議に賛同する与野党国会議員約60人、地方議員約70人が出席する中、安倍晋三首相のメッセージが読み上げられる。

 〈憲法は国の未来、理想の姿を語るもの〉

 〈自由民主党は国民に責任を持つ政党として、憲法審査会における具体的な議論を美とし、その歴史的使命を果たしていきます〉

 昨年10月の衆院選と同様、緊迫する北朝鮮情勢や少子高齢化を「国難」と位置付けた上でこう呼びかけた。

 〈日本を世界の中心で輝く国としていく決意です〉

 2時間に及んだ記念大会は、日本会議国会議員懇談会政策審議会長の山谷えり子参院議員が壇上の中央に歩み出て締めくくった。

 「いま憲法改正は正念場でございます。ゆるゆるとしていていいものではありません。機は熟しつつあります。国民の皆さまの理解が広がりつつあります。私たちはそれぞれの場で今までに倍して倍して頑張り抜きましょう。それを誓ってこれからの勝ちどきを上げましょう」

 「憲法改正実現へ。国会での発議、国民投票の勝利に向けて、エイ、エイ、オー!」。参加者が一斉に腰に手を当てて拳を突き上げる。高揚感が会場を満たした。


「日本会議設立20周年記念大会」で腰に手を当て拳を突き上げる参加者と登壇者ら=2017年11月27日、東京・港区の「東京プリンスホテル」
「日本会議設立20周年記念大会」で腰に手を当て拳を突き上げる参加者と登壇者ら=2017年11月27日、東京・港区の「東京プリンスホテル」

熱気と高揚の中で


 「同じ思いを抱いている人が2千人も集まった。そのことを肌で感じることができたのが一番よかった」

 熱気が冷めやらぬ中、岐阜県から駆け付けたという男性(53)は意を強くしていた。

 採択した20周年記念大会宣言文にはこうある。

 〈いよいよ我々は、憲法改正実現のための正念場を迎えている。憲法改正によって、わが国は初めて自主独立の精神が明確となり、誇りある日本の姿を世界に示す道筋が開かれる〉

 憲法改正で自主独立の精神が果たして明確となるのか、誇りある日本の姿が示されるのか。男性に問いを重ねた。

 -憲法を変えても独立国家としての自立性が確保されるわけではない。日米地位協定や安全保障条約などで明らかなように、日本は米国に従属しているからだ。日米関係の在り方を見直すなど、改憲よりも先にやるべきことがあるのではないか。

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