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時代の正体 記者の視点・石橋学
「ヘイトへの金銭的負担は効果」 元国連人種差別撤廃委員

時代の正体 神奈川新聞  2020年01月09日 05:00

スペインのヘイト対策の現状を報告するマルガンさん=東京都千代田区の連合会館
スペインのヘイト対策の現状を報告するマルガンさん=東京都千代田区の連合会館

 「それはとてもいいニュースだ」─。昨年12月に制定された「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」について国連人種差別撤廃委員会の元委員、ニコラス・マルガンさんはそう評価した。今月7日夜、海外のヘイトスピーチ、ヘイトクライム(差別と偏見に基づく犯罪)対策に学ぼうと非政府組織(NGO)が都内で開いた集会。報告されたスペインでの取り組みは、条例をいかに実効性をもって機能させるかという課題への答えにもなる示唆に富むものだった。

 マルガンさんはスペインの政府機関である人種主義・不寛容スペイン監視センターの元代表としてヘイト対策に取り組み、現在は人道支援プログラム・移民センター副長官を務める。NGO「反差別国際運動(IMADR)」の招きで来日し、スペインの実情を報告した。

 ヘイトスピーチを犯罪と定める日本初の条例が川崎市で制定されたことは集会の参加者との質疑応答で知った。ヘイトスピーチに最高50万円の罰金を科す内容に「とてもいいニュースだ。ヘイトスピーチの加害者は刑務所に入っても思想を変えるのは難しい。金銭的負担が生じるのは効果的だ」と評価した。

 日本の人権状況を審査した2018年の人種差別撤廃委員会で法規制を強く求めた委員の一人がマルガンさんだった。16年に制定したヘイトスピーチ解消法を成果として報告する日本政府に「『ヘイトスピーチを許さない』と言っているが、どのように許さないのかが分からない」と迫った。

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