厚木市の無形民俗文化財に指定されている「伊勢十二座太神楽獅子舞(いせじゅうにざだいかぐらししまい)」が8日、同市水引2丁目の保育園「ViVi」で披露された。保存会のメンバーが地域に残る伝統の獅子舞で園児の健康などを祈願し、子どもたちを喜ばせた。
園を訪問したのは、保存会代表で、同獅子舞22代目木村幸太夫(こうだゆう)こと蛭間八重子さんら6人。6人は太鼓、かね、しの笛、三味線に合わせ、勇壮で時にユーモラスな舞を披露。園児ら約40人は太鼓に合わせて手拍子をしたり、身を乗り出して獅子頭に見入ったりし、盛り上がった。一緒に踊りだす子どももいた。
蛭間さんから感想を問われ、園児は「すごく面白かった」「楽しかった」「やってみたい」などと元気に回答。最後に厄よけのため、獅子に一人一人頭をかじってもらった。
同獅子舞は約600年の歴史を持つとされ、現存するのは全国十二座のうち厚木のみ。蛭間さんは「厚木には伝統の獅子舞があることを覚えてもらえればうれしい」と話し、西脇あやこ園長も「子どもたちが喜んで最後まで見てくれて良かった」と喜んでいた。