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交通トラブルの危険性も考慮
悪質運転対処で需要増 ドライブレコーダー

社会 神奈川新聞  2017年12月26日 09:13

売り上げが急伸しているドライブレコーダーの売り場 =川崎市川崎区の自動車用品販売店
売り上げが急伸しているドライブレコーダーの売り場 =川崎市川崎区の自動車用品販売店

 「あおり」などの悪質な運転から身を守る自衛策として、車の周囲の状況を映像で記録するドライブレコーダーの需要が高まっている。売り上げが10月以降、前年同期比で2倍以上に急増しているほか、損害保険会社が自動車保険の契約者に貸し出すサービスの利用も目立っている。6月の東名高速道路での夫婦死亡事故を受け、交通トラブルの危険性への認識が広がっているとみられる。

 「息子が車を運転するようになり、自分がいないときに事故やトラブルに巻き込まれたらと思うと不安」

 ドライブレコーダーがずらりと棚に並んだ車用品販売店「スーパーオートバックスかわさき」(川崎市川崎区)の一画。真剣な顔つきで品定めしていた同市の男性(50)の念頭には、悪質な運転が起因した事故があったという。

 大井町の東名高速道路で6月、車2台が停車していたところに大型トラックが突っ込む事故が発生。静岡市の夫婦2人が死亡した。県警は10月、夫婦のワゴン車の進路を乗用車でふさいで停止させ、事故を誘発したなどとして福岡県の男を逮捕したが、男が夫婦の車をあおったり割り込んだりする運転を繰り返していたことが判明した。

 同店の玉廣康高店長代行によると、この事故が報道され始めた10月以降、販売台数が急増。「前年の同じ月に比べて2~3倍」と驚きを隠さない。客層は20~30代の若年層から家族連れや高齢夫婦が多くなり、売れ筋も1万円台から「3~4万円の高価格帯機種」に移っているという。

 調査会社のGfKジャパン(東京都中野区)の調べでも、今年10、11月の国内の販売台数は前年同月比で約2・5倍。全国の自動車保有者を対象とした調査でも、7割のドライバーが「事故の報道を受け、安全運転により気を使うようになった」と回答した。

 一方、損保大手の「ドライブレコーダー特約」と呼ばれる自動車保険への関心も高まっている。

 東京海上日動火災保険が4月に始めた保険契約者に貸し出すサービスの契約件数は11月以降、前月比のおよそ2倍に急伸。ドライブレコーダーが強い衝撃を検知すると、同社の事故受付センターに自動で映像を送信、担当者とも会話ができる仕組みを導入している。

 メーカーなどでつくるドライブレコーダー協議会の鳥塚俊洋理事は「映像を記録することで、ドライバーに安心感を与えるだけでなく、事故やトラブルとなったときには(相手側の)危険な運転の解析にも役立つ」と、その有用性を指摘。同様のサービスは、損保ジャパン日本興亜が来年1月に開始を予定し、三井住友海上火災保険でも導入を検討しているという。


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