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伊豆沖、右側通行に 事故抑止で「推薦航路」

社会 神奈川新聞  2017年12月25日 16:35

来年1月運用開始予定の推薦航路
来年1月運用開始予定の推薦航路

 海上保安庁は来年1月1日、東京湾を行き来する船舶の主な航路となっている伊豆半島沖での事故抑止策として、すれ違う船が右側通行になるよう仮想のセンターラインを設けた「推薦航路」を国内で初めて設定する。22日に発表した。

 伊豆半島と大島(東京都)との間に設ける推薦航路は長さ約15キロ。東京湾に向かい北上する船はセンターラインの東側を、南下する船は西側を通ることで右側通行となる。

 推薦航路は海図に記載されるが、海域は水深が深いためブイを設置できない。そのため、大型船で搭載が義務付けられている船舶自動識別装置(AIS)を活用し、レーダーや電子海図に仮想の航路標識として表示させることにした。

 伊豆大島西岸沖は海保の管制が及ばない海域で、航行の安全確保は各船に委ねられる。1日平均400隻が通行し「準輻輳(ふくそう)海域」と呼ばれ、この10年間に30件の海難が発生。6月には石廊崎沖で米イージス駆逐艦「フィッツジェラルド」とフィリピン船籍コンテナ船が衝突し、米兵7人が死亡した。

 第3管区海上保安本部(横浜)は「この海域を航行する全ての船舶を対象に推薦する航路で、海域全体の船舶の流れがスムーズになり、衝突事故を防ぐことにつながるのでは」と期待する。

 一方で、AISの搭載が義務化されていない漁船やプレジャーボートなどではレーダーに推薦航路が表示されない場合があることから、3管の担当者は「漁協にも周知活動を進め、推薦航路の設定に理解を求めている」としている。

 推薦航路は国際条約「海上人命安全条約」に基づくもので、日本が国際海事機関(IMO)に提案し、今年6月に採択された。


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