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「ダブルケア」勉強会で情報共有 川崎の当事者、活動1年

社会 神奈川新聞  2019年12月31日 12:52

「ダブルケアかわさき」の今後の活動について話す代表の田中さん(右)と高安さん=川崎市高津区
「ダブルケアかわさき」の今後の活動について話す代表の田中さん(右)と高安さん=川崎市高津区

 育児と介護を同時に行うダブルケアに直面した川崎市内の女性2人が、市民団体「ダブルケアかわさき」を結成してから1年を迎えた。市内で毎月勉強会を開き、同じ境遇に悩む人たちの相談に乗っては経験や知識を伝え、情報を共有してきた。代表の田中夏実さん(43)=宮前区=は「ケアを取り巻く現状を社会に発信し、適切な支援の実現につなげたい」と語る。

 田中さんは2017年に重い障害を伴う染色体異常「18トリソミー」の三男を出産。三男の在宅医療とともに、長男(11)と次男(8)の育児にも奮闘してきた。同団体の事務局を務める高安千穂さん(40)=幸区=も小中学の2人の子どもの育児と90代の2人の祖母の介護に追われてきた。

 2人が出会ったのは昨年12月、市男女共同参画センター(高津区)で開かれた「ダブルケアセミナー」だった。互いの置かれた状況を話すうちに、「自分たちの学んだことや経験を、ケアで手いっぱいでセミナーに来ることのできなかった人にも伝えたい」との思いを共有。同団体を立ち上げ、当事者の女性ら4人が中心となって運営している。

 結成1年目は、ダブルケアに携わる人に生活のヒントを学んでもらうとともに、ケアの合間の息抜きにもなればと、市内各区を巡回して勉強会を企画。このほか、活動の周知や参加者のニーズを探る取り組みを試験的に進めてきた。

 「自分もそうだったが、ダブルケアに陥っている人はぼろぼろになるまで自分を犠牲にしてしまいがち。誰かに助けを求めてもいいんだよということを伝えたい」と高安さん。2年目に突入する今後は、勉強会に参加できない当事者を念頭にインターネットや紙媒体で情報発信を強化していくほか、行政への提言活動も検討している。田中さんは「当事者と支援者の相互理解が進めば、スムーズな支援につながるのではないか」と訴える。

 晩婚化や高齢化が進む昨今は誰もが突然ダブルケアに遭遇する可能性もあり、高安さんは「『ダブルケア予備軍』に対しても、情報を届けていきたい」と意気込んでいる。

 同団体と同センターが主催する「私たちの身近なケアを学ぶ~プチ勉強会」が来年1月22日、同センターで開かれる。午前10時15分~正午で、参加無料。申し込み・問い合わせは、同センター電話044(813)0808、または高安さんにメール(chiho.takayasu@gmail.com)で。


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