1. ホーム
  2. 社会
  3. 障害者らに居場所を 中原区のNPO、施設開所へ奔走

障害者らに居場所を 中原区のNPO、施設開所へ奔走

社会 神奈川新聞  2019年12月30日 05:00

子どもや支援者と一緒に「くるみのおうち」の改修作業に励む太田さん(左から2人目)=川崎市中原区(太田さん提供)
子どもや支援者と一緒に「くるみのおうち」の改修作業に励む太田さん(左から2人目)=川崎市中原区(太田さん提供)

 発達障害や知的障害のある子どもたちに居場所を提供しようと、地域のコミュニティースペースをつくる取り組みに奔走しているNPO法人がある。川崎市中原区で自閉症児支援を手掛ける「くるみ─来未」。立ち上げに要する資金が150万円ほど足りておらず、2020年2月のオープンを目指して寄付を集めている。

 「障害の当事者やその家族たちが誰でも楽しく過ごせる場所にしたい」。くるみの理事長を務める太田修嗣さん(43)は、自費で同区上平間の2階建て一軒家を購入。2階は自宅で、1階をコミュニティースペース「くるみのおうち」として、地域住民らが気軽に立ち寄れる「憩いの場」をつくっている。

 築50年にもなる家は、大規模なリフォームが必要だった。19年春から団体の利用者や支援者らの協力を得てDIY(日曜大工)で改修作業に着手。壁紙を貼り直したり、ひたすら雑巾がけをしたりして、計10回で延べ120人が作業し、約60平方メートルあるスペースはすっかりきれいになった。

 くるみは14年に設立。太田さん自身が父子家庭で自閉症の長男・直樹さん(18)を育ててきた経験から「社会との接点を持ちづらい子が安心できる場を」と、弁当作りやアウトドア体験などのイベントを月1回ほど催してきた。活動を広げるため、初めて自前の施設を造ることにした。

 「活動の原点には息子の存在がある。どうすれば彼らしく生きられる社会にできるかという視点でずっと考えてきた」と太田さん。改修作業には直樹さんも参加し、オープンを心待ちにしているという。開所後はイベントのほか、虐待被害や不登校の子どもを一時保護するシェルターの機能も持たせるつもりだ。

 費用は約2200万円。くるみのおうちは完成間近だが、テーブルやエアコンなど家具・家電の用意がなく、賛同者の寄付が欠かせない。くるみは市の特例認定NPO法人のため、寄付者は税制の優遇措置を受けられる。太田さんは「みんなが自分らしくいられる場にしたい。社会を変える取り組みに協力してほしい」と呼び掛けている。

 詳細はくるみのホームページ(http://kuruminaoto.org/)。問い合わせは、同団体にメール(kurumi.naoto@gmail.com)を送る。


シェアする