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駅伝観戦、箱根混雑か 登山電車運休で渋滞懸念

社会 | 神奈川新聞 | 2019年12月30日(月) 05:00

箱根登山鉄道運休のため混雑が予想される箱根湯本駅周辺
箱根登山鉄道運休のため混雑が予想される箱根湯本駅周辺

 正月恒例の箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)。10区間の中でも箱根山を駆け抜ける往路の5区、復路の6区は勝負の鍵を握る見どころとされるが、今回は別の面でも注目されている。多くの観戦客を山上へ送っていた箱根登山鉄道が10月の台風19号で被災。現在も大部分が運休中だからだ。マイカーによる観戦者の増加でランナーも走る国道1号の渋滞が懸念され、関係者は気をもんでいる。

 「混み具合が読めない」。5、6区を管轄する小田原署の幹部はこう話す。毎年1月2、3日に実施される駅伝の交通規制は通常、先頭ランナー到着の45分ほど前から始め、全ランナーが通過するまで続く。ただ今回は交通量が予測できないため、「規制前から渋滞が起こる場合もある」と懸念。駅伝コースの上下線に白バイを走らせてリアルタイムで交通状況を確認しながら、「ランナー最優先」の交通規制のタイミングを考えるという。

 「規制前に車で観戦に向かう人が集中する可能性もある」と同様に渋滞を心配するのは、箱根登山鉄道の担当者だ。台風で線路が流失するなど甚大な被害を受けた登山電車は現在、箱根湯本-強羅間で運休。同社は代行バスを運行しているが、交通規制が始まれば走らせることはできない。箱根湯本駅の2日の利用者数は年間最多レベルになるといい、来年の混雑度は未知数だ。


箱根山間部の交通量抑制などを呼び掛ける箱根駅伝の公式サイト
箱根山間部の交通量抑制などを呼び掛ける箱根駅伝の公式サイト

 箱根湯本駅から強羅までは鉄道移動ができないため、箱根の玄関口周辺で観戦する人が増えるという見方もあり、小田原-箱根湯本間の沿道も混雑する可能性がある。沿道警備を担当するのは、関東学生陸上競技連盟。同署は「関東学連に、しっかりするよう強く要望している」と説明する。

 その関東学連は、駅伝の公式サイトで箱根登山鉄道の運休による影響をPR。「コースと周辺道路で例年以上の混雑が予想され、選手や関係車両に接触するなど事故にもつながりかねない」と、山間部の交通量抑制に協力を呼び掛けている。迂回(うかい)路として、自動車専用道路の箱根新道や箱根ターンパイクの利用も紹介。小田原-箱根湯本間の沿道の混雑については、「県警と協力して警備計画を立てている」としている。

 関東学連によると例年、往路復路を合わせた県内の観客数は約100万人で、5、6区の沿道にも多くの人が詰め掛ける。往路のゴール・復路のスタート地点となる芦ノ湖周辺の道路も混雑が予想され、湖尻方面を結ぶ遊覧船も臨時便を運航するなどして対応している。

 例年のレースでは、箱根湯本駅付近をトップが通過するのは、往路は午後0時25分ごろ、復路は午前8時50分ごろ。今回はランナーのデッドヒートとともに道路状況の行方からも目が離せない。

 
 

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