小泉進次郎環境相(衆院神奈川11区)は2019年11月18日、横須賀市内で開かれた神奈川政経懇話会の11月定例会で講演し、環境省が取り組むべき業務の見直しを進める考えを明らかにした。「本当に環境省にしかできない仕事なのかということが、あまりに目立つ。選択と集中は当たり前だ」と指摘。慣例的に続く優先度の低い啓発事業を月内にも整理し、限られた予算・人員の中で優先すべき施策に注力していく姿勢を示した。
グレタさんの訴え
大臣になって初めて横須賀で講演を行うことができました。本日は「環境省にしかできないこと」という演題でお話します。
環境省は本当に幅広い仕事をしています。そして環境省にとっても日本にとっても、最大の課題が気候変動です。
日本では地球温暖化という言葉があるため、気候変動という言葉が根付きませんが、海外では地球温暖化と表現することは少なくなりました。さらに言えば、今の時代は気候変動(Climate Change)よりも、気候危機(Climate Crisis)という言葉さえ使われています。それだけ地球環境が危機的な状況に変わってきたということです。
9月にニューヨークで行われた国連気候行動サミット2019では、各国の首脳がスピーチをしましたが、最もインパクトを残したのは間違いなくスウェーデンの16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさんです。彼女は国連のスピーチで「今のままでは、私たちの未来はどうなるの? 全く行動をとらない大人たちに言いたい」と強い言葉で訴えていました。グレタさんは学校を休んで1人でデモを行い、その行動が世界に広がり若い人たちが立ち上がり始めました。