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オペラのエッセンス凝縮 横須賀で「リゴレット」上演へ

カルチャー 神奈川新聞  2019年12月27日 13:26

「完成度の高い作品なので、流れを阻害しないように曲をカットするのは難しかった。おいしいところだけを凝縮している、ぜいたくな舞台です」(撮影・立石 祐志)=横浜市内
「完成度の高い作品なので、流れを阻害しないように曲をカットするのは難しかった。おいしいところだけを凝縮している、ぜいたくな舞台です」(撮影・立石 祐志)=横浜市内

 横須賀芸術劇場の小劇場であるヨコスカ・ベイサイド・ポケット(横須賀市)で2月16日、ベルディのオペラ「リゴレット」が上演される。オーケストラではなくエレクトーン1台で多彩な音を表現、オペラのエッセンスを凝縮した「ぎゅぎゅっとオペラ」シリーズ第6弾。企画・演出・ナビゲーターを務める弥勒(みろく)忠史に、作品の見どころを聞いた。

 同作品は同劇場が「もっとオペラを身近に、その魅力を手軽に届けたい」という趣旨で自主制作している「オペラ宅配便シリーズ」の18作目でもある。小劇場というコンパクトな空間で、歌手たちの迫力ある歌声を堪能できるため、長らくオペラファンに支持されている企画だ。

 今回は、「女心の歌」など名曲ぞろいの「リゴレット」のハイライト版を上演する。「道化師のリゴレットとその娘ジルダ、マントヴァ公爵を中心としたドラマチックなストーリー。ハイライト版なので通常の上演時間よりも短くなってはいますが、美しい楽曲と因果応報のドラマをしっかり堪能できる濃い構成になっています」と弥勒。休憩時間を含めて通常は約3時間のオペラを、2時間弱で楽しむことができる。「忙しい現代人には適したスタイルだし、集中力に自信がなくても大丈夫ですよ」と笑う。

 キャストには、世界で活躍する旬の歌手たちが集った。タイトルロールのリゴレットは与那城敬。自身も歌手である弥勒に「憧れの存在」とまで言わしめる端正な歌声の持ち主だ。「激しさと繊細さ、高い表現能力を要求される難役は彼にしかできないと思った」。ジルダを演じる吉原圭子は「音程と強弱のコントロールができ、表現の振り幅の大きさも魅力」。女好きで陽気なマントヴァ公爵は「ヒーローにふさわしい声を持つ」村上公太が演じる。その他のキャストにも、弥勒が信頼する実力派の歌手たちがそろった。

 そして「ぎゅぎゅっとオペラ」の軸となるのがエレクトーンで多彩な音色を表現する清水のりこ。弥勒は「彼女がいなければこの企画は成り立たなかった。フルオーケストラの音を一人で表現していることに驚く方は多いですよ」と自信を見せる。

 「客席参加型」であることもこの企画の特徴。毎回、希望者による「ぎゅぎゅっとオペラ合唱団」が客席に座り、1曲のみだが合唱を披露する。また、観客を舞台の一部に見立てる「エキストラ席」も用意。いずれも「黒い服を着る」というドレスコードがある。「歌劇場は社交場でもある。少しだけおしゃれをしてハレの日を楽しむ特別感を味わってもらえれば」



 午後3時開演。全席指定、S席5千円など。チケットは横須賀芸術劇場☎046(823)9999。


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