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【K-Person】堺雅人さん
豪華な絵本のよう スピンオフも期待 堺雅人

K-Person 神奈川新聞  2017年12月03日 11:51

堺雅人さん
堺雅人さん

堺雅人さん

 30年以上続く西岸良平の大人気ファンタジー漫画「鎌倉ものがたり」が映画化され、主人公のミステリー作家・一色正和を演じた。

 鉄道オタクで、民俗学に造詣の深い正和は、鎌倉の古い屋敷で年若い妻・亜紀子(高畑充希)と新婚生活を送っている。「漫画の正和はすごく面長だったので、CGで顔を長くしてくれないかなと、本気で思っていました」とにやり。正和の博識だがどこかコミカルで愛妻家というイメージにぴったりだ。


(C)2017「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会
(C)2017「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会

 舞台となる鎌倉には、幽霊や魔物、神様など“人ならざるもの”が存在し、人間たちと共存する。「僕には見えないし、怖いからよくわからないけど、どんな人でも自分が知らない部分がある。そこに敬意を持てるかどうかは大事な気がしています。この物語にはそんな思いがつまっています」

 病気で亡くなった男が残された家族を思いカエルの魔物となってこの世にとどまったり、黄泉(よみ)の国に夫婦で旅立とうと夫を迎えにくる妻の幽霊がいたりなど、家族との別れを惜しむ感情や、悲しみから立ち直る姿がそれぞれのキャラクターを通して描かれる。「自分の両親のような老夫婦が作品を見終わってどんな会話を交わすのか、想像してしまうような良い物語です」と、愛着が湧く作品に仕上がった。

 監督は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で西岸作品の世界観を表現した山崎貴。得意のVFX(視覚効果)を駆使し、原作の持つ摩訶(まか)不思議さを驚異の映像で再現した。

 「台本を初めて読んだとき、まるで豪華な絵本を眺めているような気分になりました」と振り返る。亜紀子が魔物にさらわれ、正和が黄泉の国に取り戻しに向かう展開など、映画版ならではのオリジナルストーリーも加わった。

 原作で人気の鎌倉署の「心霊捜査課」の面々もしっかり登場する。狐(きつね)の稲荷刑事(要潤)や、河童(かっぱ)の川原刑事(大倉孝二)たちだ。「個人的に心霊捜査課の人たちが主人公のスピンオフが見てみたい。続編があればぜひ出演したい」と期待を募らせる。

 「『インディ・ジョーンズ』のような歴史好きの冒険家が活躍する作品が日本にもあればいいなと思っていたので、この作品と出合えて本当に良かったなと思っています」。ふわりと目尻が下がり、トレードマークのあの笑顔になった。

さかい・まさと 俳優。1973年生まれ。宮崎県出身。早稲田大学に入学し、劇団「東京オレンジ」で看板役者として注目を集める。2004年NHK大河ドラマ「新選組!」で人気を博し、映画「南極料理人」(09年)、「武士の家計簿」(10年)などに出演。主演を務めたテレビドラマ「半沢直樹」(13年)は大ヒットした。映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」は、9日から全国ロードショー。

記者の一言
 江ノ電の旧車両「タンコロ」が黄泉の国へ向かう交通手段として利用されるなど、鉄道ファンにも楽しめる作品だ。鎌倉の大仏が道路沿いから見える場面は、監督がVFXを駆使した。「地元の人が見て『あれ?』と思う箇所があるけれど、そんなところを発見するのも神奈川の方には楽しんでほしいです」と堺さん。「鎌倉の街はコンパクトにまとまっていて、“折り畳んでいく文化”のように感じた」という。地形や歴史についても詳しく、「熱く語ってごめんなさい」と話す姿がすてきだった。


堺雅人さん
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