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横浜に共用施設を運用
住民のつながり重視 野村不、分譲住宅に交流拠点

経済 神奈川新聞  2017年11月28日 13:36

カフェのように居心地がよい空間づくりにこだわった「つながるHOUSE」
カフェのように居心地がよい空間づくりにこだわった「つながるHOUSE」

 野村不動産は11月、横浜市港南区で開発・販売中の一戸建て分譲住宅「プラウドシーズン横浜洋光台」の入居者向け共用施設「つながるHOUSE」の本格運用を開始した。分譲住宅でこうした交流拠点を設置するのは同社としても初めての試み。「普段使いできる場所」として企画された。早速入居者同士の「つながり」が生まれ始めているという。

 事業がスタートしたのは2014年。IHIの社宅跡地(2万8119平方メートル)に203戸の大規模な住宅街が計画されている。大半の住戸の間取りは4LDKで、販売価格は5千万円前後。ことし3月に販売を開始した第1期53戸は6月に完売し、現在販売中の第2期31戸も好調で、20~30代の子育て世代の購入が多いという。

 18年末完成に向けて開発が進められている住宅街のコンセプトは「203のつながりが生まれる街」。中心に共有施設を設置してほしいというIHIの要望に、野村不動産が応える形で協働事業がスタートした。

 野村不動産が横浜市内で戸数が200戸を超える分譲戸建住宅を販売するのは約10年ぶり。これまでも集会所やパーティールームとして使える共有施設を設置したことはあったが、住民のつながりに焦点を当てた施設は同社としても初の試み。より親密な交流が生まれるような仕組みを考えたという。

 つながるHOUSEを使えるのは午前8時から午後8時。入居者はカードキーを使って入室できる。室内はカフェのように居心地がよい空間づくりにこだわった。コーヒーベンダーや、スポーツ観戦などにも利用できる大型スクリーン、音響設備を設置。新刊本がそろうライブラリーやキッズルームもある。公園に隣接しているので、外で遊ぶ子どもたちを見守りながら過ごすことも可能だ。年齢が近い子どもを持つ家族が多く「ここで遊んでいると、自然に仲良くなれる事に安心の声をいただいている」と野村不動産の担当者は話す。また週3回、この施設を管理するために勤務している「コミュニティスタッフ」は、この地域に長年暮らす「街の先輩」として入居者の相談相手にもなっているという。

 2階には発電機やテントなどの防災備品を常備し、災害時の「防災拠点」としての性格も併せ持つが、まずは「この施設が日常の一部になること」が両社の思いだ。日曜大工で使う大型の工具や脚立を置き、居住者で共有することも計画中。今後は貸し切りでの使用や、サッカーのワールドカップ(W杯)のパブリックビューイングなど、入居者と一緒に新しい運用を考えていきたいという。

 「つながるHOUSE」以外にも、家々の夜の明かりを街全体で共有できる設計も話題だ。景観と防犯を重視し、一体感を感じられる「街並み照明計画」の取り組みは17年度のグッドデザイン賞を受賞した。新興住宅街の中でも感じられる「安心感」が、他の物件との差別化につながっているようだ。


街並みに溶け込む「つながるHOUSE」(右側、野村不動産提供)
街並みに溶け込む「つながるHOUSE」(右側、野村不動産提供)

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