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認知症徘徊、公費で保険 全国で初めて、大和市

社会 神奈川新聞  2017年11月19日 09:34

 大和市は11月から、認知症による徘徊(はいかい)の恐れがある高齢者などを対象に公費で損害保険の保険料を負担する取り組みを始めた。徘徊中に踏切事故に遭って高額の損害賠償を求められる事態などを想定し、家族の不安を解消する狙い。市が保険契約者となり、最大3億円が補償される。市によるとこうした取り組みは全国で初めて。

 対象は徘徊の恐れがある高齢者の情報を事前登録する市の「はいかい高齢者等SOSネットワーク」の登録者。現在、同月初旬までに申請のあった242人が被保険者となった。

 補償対象となるのは(1)踏切内で電車に接触、鉄道会社の車両が壊れる(2)復旧による代替輸送が生じる(3)自転車を自ら運転していて通行人にけがを負わせる-などの事態だ。

 認知症の高齢者を巡っては、愛知県大府市で2007年、90代の男性が電車にはねられる事故が起こった。JR東海は約720万円の賠償を遺族に求め、1、2審判決では家族に支払いが命じられた。昨年3月の最高裁判決では請求が棄却されたが、それまでに「(踏切事故が起きた場合に)家族がどこまで責任を負うのか」と不安に感じる声が市民から出ていた。取り組みは、そうした家族の不安を和らげるのが狙い。

 市は高齢者本人が事故などで死傷した時に補償される傷害保険にも加入。死亡時は300万円、後遺障害を負った場合は最大300万円、入院では日額1800円(支払い限度180日)、通院では同1200円(同90日)が補償される。

 市高齢福祉課は「認知症と家族の方が安心して住み続けられる町を目指す」と話した。

 問い合わせは、同課電話046(260)5612。


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