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全域通学で児童確保 秦野に小規模特認校、20年度から

政治行政 神奈川新聞  2019年12月12日 05:00

秦野市内初の小規模特認校に指定される市立上小学校=同市柳川
秦野市内初の小規模特認校に指定される市立上小学校=同市柳川

 秦野市教育委員会は2020年度から、市立上(かみ)小学校(同市柳川)を、市内全域から通学できる「小規模特認校」に指定する。少子化や過疎化を背景に、児童数の減少に歯止めがかからず、上地区の衰退を懸念する地域住民から対策を求める声が寄せられていた。市教委は各学年15人以内、全体で90人程度の確保を目指しており、13日まで就学希望者を受け付ける。

 市教委学校教育課などによると、同小は1873(明治6)年に創立。1948(昭和23)年に高等科が分離し、現在の学校の形になった。

 同小の最大の特長は地域とのつながりの強さだ。

 昭和50年代に市立小に整備された土俵が、同小にはいまだ残る。劣化を防ごうと、地域住民が屋根を設けたためだ。

 6年生が真鶴町での遠泳大会や富士山登山に挑戦する恒例行事も、地域住民が「丹沢の麓の学校に通う子どもたちに、海や富士山を見せてあげたい」と発案、児童の引率も引き受けている。

 一方で、児童数は長く、右肩下がりを続けている。1962年(296人)に300人を、68年(197人)に200人を、2010年(99人)に100人をそれぞれ割り込んだ。


タブレット端末は、市内の小学校で最も早く導入された(秦野市提供)
タブレット端末は、市内の小学校で最も早く導入された(秦野市提供)

 市教委は17年度、校舎内に上幼稚園を併設。今は市立小で最も少ない67人が園児と同じ敷地内で学び、運動などで交流もしている。

 こうした現状に、地域住民からは「これ以上児童が減ると、地域が衰退する」「学校がにぎわいを取り戻せば地区が元気になる」との声が寄せられていた。

 そこで、市教委は児童数確保策として、市内初の特認校指定を決断。2月に教育委員会に提案し、9月の定例会議で承認された。

 市教委は各学年15人以内で児童を募る。市内在住、または就学前日までに市内に転入予定の児童が対象で、▽同小の教育活動やPTA活動に協力する▽通学は保護者の責任と負担で行う▽原則、卒業まで同校に通学する-ことを条件に据えた。

 同課によると、10日現在、就学希望者は市外を含む6人。幼稚園長を兼任する中村克己校長(58)は「地元児童は他の地域の子どもから刺激を受けて、他地区から通う児童は自然豊かな環境で、それぞれ伸び伸び育ってほしい」と話している。

 市のホームページか同課で専用の申請書を入手し、同課へ持参する。問い合わせは、同課電話0463(84)2785。


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