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善と悪の息詰まる攻防 【MASTER/マスター】

カルチャー 神奈川新聞  2017年11月06日 18:51

 韓国史上最大の金融投資詐欺事件をもとにした、警察とカリスマ詐欺師の息詰まる攻防劇。ソウルからマニラへと舞台を移しながら、派手なアクションで疾走感たっぷりに描かれる。

 何より、貫禄あふれる詐欺師チン会長に扮(ふん)したイ・ビョンホン=写真右=をはじめ、豪華俳優陣が魅力的だ。

 綿密なプランニングと華麗なスピーチを駆使するチン会長。数万人の個人投資家から巨額の資金を集め、国家の要人を抱き込むことでビジネスを拡大してきた。その片腕を務める天才ハッカーのパク(キム・ウビン)。

 彼らを半年前から内偵し、背後に潜む権力者を含めて一網打尽にしようと狙うのが、知能犯罪捜査班長のキム刑事(カン・ドンウォン)=同左。

 捜査班は、自身も借金を抱えるパクに接触。「賄賂の証拠になる帳簿を盗み出せば執行猶予にする」と司法取引を持ちかける。パクは会長を裏切るのか、その前に会長が気付くのか。

 絶対悪のチン会長、どこまでも正義を貫くキム刑事、善悪のはざまで揺れるパク。追う者、追われる者を3人の俳優たちが華麗に演じており、人間ドラマもきちんと描かれる。迫真の演技とテンポのいい展開で、どのシーンも目が離せない面白さだ。

 特にキム・ウビンはちょっとした視線の動きも雄弁だ。現在28歳だが、鼻咽頭がんで闘病中。完治と復帰を心から祈っている。


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