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地域力 担う人々
高齢住民、楽しむ場に 三浦市内の集合住宅でちぎり絵展

社会 神奈川新聞  2019年12月07日 11:04

和紙ちぎり絵展への来場を呼び掛ける林信夫さん
和紙ちぎり絵展への来場を呼び掛ける林信夫さん

 外出が難しい高齢の入居者らが気軽に足を運べて楽しめる機会をつくろうと、三浦市内のマンション住民有志が8~10日、マンション集会所で地元作家による「和紙ちぎり絵展」を開く。管理組合理事長の男性が発案したが、足が不自由になり、出掛けるのを控えるようになった妻の姿がきっかけだったという。今回の取り組みを契機に、同様の試みが広がってくれたらとも願っている。

 開催を呼び掛けたのは、京急線三崎口駅そばにあるマンション「ルナタウン三浦」(同市初声町下宮田)の管理組合理事長を務める林信夫さん(67)。約80戸のマンションは、引き戸や広いトイレが配置されるなどバリアフリー化されており、高齢者が多く住んでいるという。

 林さんは妻(73)が足を骨折し、車椅子で暮らすようになったことから2016年2月、横浜市金沢区から移り住んだ。

 妻が車椅子生活になってからも一緒に外出を楽しんでいたが、17年11月に鎌倉市内を散策中、車椅子が斜面を滑り、転倒した妻は両足を骨折した。

 以来、20年以上にわたって訪れていた鎌倉から足が遠ざかり、妻は外出自体を不安視するように。周囲から多くの視線を浴びることも嫌がり、自宅にこもりがちになった。

 一方、林さんはごみ出しの時などを通じ、同じマンションの高齢の住人からも外出しづらいとの声を聞いた。玄関で出会う人も少ないことから、「外出が難しくても楽しめる場をつくれないだろうか」と思案していたところ、地元で和紙ちぎり絵を手掛ける作家の和志秋峰さんの賛同を得て、展示会の開催にこぎ着けた。

 マンション3階の集会所を会場にし、和志さんの作品20点以上を並べる予定。制作体験会も開催する。住民以外の入場も可能とし、近くの高齢者施設にも来場を呼び掛けている。

 林さんは「外出できない気持ちは理解できるが、天気が良い日に、妻と慎重に公園まで行って、すごく気分良く帰ってこられたこともあった」と話し、今回の企画でも妻を元気づけたいという。

 「外出や、外に目を向けることのきっかけにしてもらえたら」。林さんは同じような催しが地域で増えることも願っている。

 午前10時~午後4時。制作体験は2500円。マンションはオートロックのため、住民以外の来場者は入り口まで出迎える。開催中のボランティアスタッフも募集している。

 問い合わせは、林さん電話090(1848)4559。


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