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「先生助ける制度を」 子育て世代からも疑問の声

社会 神奈川新聞  2019年12月07日 09:58

 幼児教育・保育の無償化開始から約2カ月が過ぎた。少子化対策として子育て世代の負担を減らす狙いで導入されたが、その“恩恵”を受けているはずの保護者からも、制度に疑問の声が上がる。

 「誰も求めていなかったのに、どこから無償化の話が出てきたのか」。横浜市中区のパート女性(35)は首をかしげる。小学5年の長女(11)、認可保育園に通う次女(4)と長男(2)の子育て中。次女が無償化の対象になり、保育料の負担額は半分程度になったが、会社員の夫(47)と「助かるけど、(大事なのは)そこではないよね」と話すこともある。

 求めたかったのは保育士の待遇改善だという。

 次女と長男が通う保育園には15人ほどの保育士がいる。野菜を食べた、いたずらをした、と毎日の様子が細かく伝えられ、「同じ目線で子どもの成長を見てくれることが心強い」と信頼を寄せる。

 一方で土曜日も出勤したり、体調が悪そうだったりする姿も見る。20代の若い保育士も多く、「自分自身、ずっと子どもと過ごすのは大変。子どもから『先生が泣いているのを見た』と聞いたこともある」。今年の春にも、仕事を離れた保育士がいた。

 2018年賃金構造基本統計調査によると、一般労働者の賃金の平均は30万6200円。だが、職種別で見ると、保育士は23万2600円にとどまる。また、15年社会福祉施設等調査によると、保育士のうち経験年数8年未満が39・3%を占め、短い勤続年数で離職する人が多いことをうかがわせる。

 女性の長女は保育士になることが夢だという。「若い先生方もそういう気持ちで職に就いたはずなのに、続けられない人もいる。無償化より、先生を助ける制度を作ってほしい」と訴える。


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