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県文書HD18個がオークションに 落札者特定には至らず

社会 神奈川新聞  2019年12月07日 05:00


 個人情報を含む県の行政文書を保存していたハードディスク(HD)18個がインターネットオークションで中古品として売られ、一部の情報が流出していたことが6日、明らかになった。データ消去を請け負った業者の社員が不正に持ち出して出品しており、落札者からの連絡で9個を回収した。県は情報流出の規模について「確認できていない」と説明、未回収分についても落札者の特定には至っていない。

 黒岩祐治知事は県庁で緊急会見し、データ消去作業に不備があったとした上で「結果として県民に不安を与え、深くおわびする」と謝罪。再発防止に向け、電子情報を巡る危機管理態勢を強化する意向を示した。

 県によると、回収したHD9個のデータ保存容量は計27テラバイトと膨大。落札した男性がソフトを使ったところ、個人名や住所が入った自動車税の納税記録、県の人事情報などのデータが復元されたという。ただ、県は「復元してもファイルが開けなかったり、破損していたりするものが多い」と説明。現時点で「データ流出の被害は確認されていない」としている。

 HDは「富士通リース」(東京都千代田区)から借りた共有サーバーに使われ、契約満了に伴い今春、初期化した上で同社に返却していた。その後、同社のデータ消去を請け負う「ブロードリンク」(同中央区)で保管され、破壊して消去した上で廃棄される予定だった。

 同社の男性社員は7月、消去作業の際にHDを持ち出したとみられる。同社の聞き取りに対し、男性は「神奈川県庁で使われていたとの認識はなかった」と話し、オークション出品も認めているという。同社は今月6日、窃盗容疑で警視庁に被害を届け出た。

 県と富士通リースは、HDを破壊するかデータを完全消去するとの契約を結んでいるが、実行したことを示す証明書は県に届いていなかった。また、県は消去作業の委託先を把握していなかったという。

 今回の流出問題を受け、政府の個人情報保護委員会が県に事実関係の聞き取りを開始。総務省は全国の自治体に対し、情報機器を廃棄する際は職員が立ち会って内部の記憶装置を情報が復元不可能な状態に破壊するよう通知した。


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