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県文書HD流出 データ消去リスク「性善説」の限界

社会 神奈川新聞  2019年12月07日 05:00

緊急会見で県のデータ流出について説明する黒岩知事(中央)=6日午後2時25分ごろ、県庁
緊急会見で県のデータ流出について説明する黒岩知事(中央)=6日午後2時25分ごろ、県庁

 神奈川県の行政文書が保存されたハードディスク(HD)が廃棄業者から流出した問題が明るみに出た6日、黒岩祐治知事は「県としてもデータ消去の履行確認が不十分だった。結果として県民に不安を与え、県への信頼をゆるがせたことを深くおわびしたい」と謝罪した。「全国トップクラス」を自負する県の情報セキュリティーの盲点を突いた「想定外」の事態に悔しさもにじませた。

 県庁に数十人の報道陣が詰め掛けた同日午後の緊急会見。知事はデータ消去を請け負った業者の社員が持ち出したとし、同社の管理体制に問題があったとの認識を示した上で「全くの想定外。再発防止策を徹底したい」と強調した。

 一方、「県の体制も甘かったと認めざるを得ない」とし、廃棄業者が実施するデータ消去の処理に県職員が立ち会うことを明記するなどリース会社との契約内容を見直す方針も示した。これまでは「データ復旧が不可能とされている方法で消去作業を行う」という契約内容だった。

 県によると、県庁内の情報セキュリティーは総務省が求める水準に県独自の対策を組み合わせて強化しており、ほかの自治体も視察に訪れるほどだという。知事は「県の水準は全国トップクラス。外からのサイバー攻撃に対しては万全だと思うが、人が介入してHDを盗むことは想定していなかった」とうつむいた。

「性善説」の限界
県内自治体に衝撃と困惑

 「最悪のケースだ」「防ぎようがない」。行政文書を保存していた県のハードディスク(HD)が流出した問題で、県内の自治体に衝撃と困惑が広がった。データ消去を巡るリスクが表面化した一方、「性善説」に基づく外部委託の限界を指摘する声も上がった。

 「もし流出していたら大変なことになる」。相模原市の担当者は危機感をあらわにした。同市も県と同じ業者に一部HDの消去や廃棄を委託。件数を確認するとともに不適切なケースがないか調査を始めた。

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