1. ホーム
  2. 社会
  3. 台風浸水被害受けて学習会 川崎市の対応を批判

台風浸水被害受けて学習会 川崎市の対応を批判

社会 神奈川新聞  2019年12月06日 09:30

台風19号による多摩川沿いの水害を考える学習会=川崎市中原区の市総合自治会館
台風19号による多摩川沿いの水害を考える学習会=川崎市中原区の市総合自治会館

 台風19号の大雨で多摩川の水が排水管を逆流し、川崎市内の多数の地域で浸水被害が起きた事象を受け、防災や市の責任について考える学習会が4日夜、市総合自治会館(中原区)で開かれた。各地域の被害状況を改めて確認したほか、弁護士や国土交通省の元職員が逆流を防ぐために排水管の水門を閉じなかった市の対応を批判した。

 これまでの住民説明会などで市は、市内の5カ所で排水管の逆流が起き、街中にあふれ出したとしている。住民からは閉門操作をしなかった市の対応を疑問視する声が上がっているが、市は雨水を川に排水できなくなる恐れがあったため、「操作手順を踏まえて総合的に判断した」と繰り返し説明してきた。

 学習会の講師を務めた川岸卓哉弁護士は「市はどの程度の降雨量で内水氾濫が起こるかシミュレーションしておらず、説明は根拠のない予測にすぎない」と指摘。「操作手順書のマニュアル思考にとらわれ、目の前で現実に起こっている逆流に対応できなかったと言わざるを得ない」と総括した。

 幸区に住む同省関東地方整備局の元職員も登壇。河川管理の業務を経験した立場から、「水門操作は河川からの逆流防止の基本」と話し、「住民にとっては内水と外水のダブルパンチを受けることになり、被害がさらに深刻になる。誰が考えても分かること」と語気を強めた。

 学習会は、甚大な被害を受けた中原区上丸子山王町や宮内などの住民でつくる「台風19号 多摩川水害を考える川崎有志の会(仮称)」の準備会の主催で初めて行われ、市民ら約200人が参加した。次回は1月15日に同会館で開催する予定。


シェアする