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「一生つながる覚悟必要」 児童養護施設退所後のケア

社会 神奈川新聞  2019年12月03日 11:12

児童養護施設退所者らの支援に携わる人が集まり、さまざまな意見交換が行われた=東京都内
児童養護施設退所者らの支援に携わる人が集まり、さまざまな意見交換が行われた=東京都内

 児童養護施設などを退所した子どもの支援「アフターケア」について考えるシンポジウム「みんなでアフターケアへの思いを語る」が11月、東京都内で開かれた。施設で暮らす子どもたちは18歳を機に退所などの「自立」を求められることが多いものの、頼れる資源は少ない。全国の施設職員らが集まり、若者を支える手だてや、さまざまな課題について、パネルディスカッションなどで多角的な意見が交わされた。県内の施設職員有志らによる「かながわアフターケア勉強会」の主催。

 虐待や保護者がいないなどの理由で家庭で生活できず、児童養護施設や里親家庭など「社会的養護」を必要とする子どもは全国で約4万5千人いる。

 児童福祉法による「児童」の定義は18歳未満ということもあり、施設で暮らす子どもの多くが18歳の年度末(高校卒業時点)で就職や進学により退所する。だが、家族を頼れないことも多く、相談できる場がないため生活が一転するケースもある。

 一方、同法では施設や里親については必要な場合には20歳未満まで措置延長できるとしている。しかし実際には、施設で暮らしながら2017年度末に高校を卒業した1715人のうち、措置延長となったのは324人(18・9%)。8割を超える1391人は退所している。

 登壇した児童養護施設「子供の家」(東京都)施設長の早川悟司さんは、都内の施設では「大半が措置延長などの制度を使っていない」とした上で、「共有したいのは、今ある制度をきちんと知って使うこと。子どもはどの施設に行くか選べないにもかかわらず、行き先によって受けられる支援が全然違う」と指摘。さらに支援する側に「選別主義」があることが課題とし、「本来排除された子どもを包摂しなければならないのに、われわれが排除しているのではないか。そこを問い直さなければ」とした。

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