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高城「あいつのため」 11月1日・日本シリーズ第4戦

ベイスターズ 神奈川新聞  2017年11月02日 02:00

7回、本塁打を放ちガッツポーズで二塁へ向かう横浜DeNA・高城(共同)
7回、本塁打を放ちガッツポーズで二塁へ向かう横浜DeNA・高城(共同)

 七回、高城がシーズン中にも出なかった今季初アーチを左翼へ架けた。試合を決定づける3点目のソロ。打った球も、なぜ初球を振ったのかも、記憶にないという。

 「浜口がシーズン中に勝ってくれたおかげで、自分はここにいられる。それを返したかった」。八回には1死二、三塁からだめ押しの2点打。すべて無我夢中だった。

 シーズンでの先発マスクはわずか19試合。その全てが浜口の球を受けるためだった。ルーキーの最大の武器はチェンジアップ。落差が大きくワンバウンドも多い球を捕り逃さない、高い捕球能力を買われた。

 シリーズ初登板の試合前、緊張している後輩の球は「めちゃくちゃ荒れていた」。ただ言葉は続く。「球が荒れるのは思い切り腕が振れている証拠。いけると思った」

 その予感が確信に変わっていった。直球に強い相手に対し、意識してスライダーやカーブでカウントを稼いだ。柳田ら左の強打者にはフォークで空振りを取り、右打者には要所でチェンジアップが決まった。

 巧みな組み立ての秘けつをこんな風に言う。「どの球が良いか、あいつが何を考えているか、もう分かるんですよ」。球史に残る快投は、女房役がいてこそだった。

 浜口は常々、こう語る。「僕のことをちゃんと知っているのは、高城さんだけなんです」。まるで恋人、いや長年連れ添った妻への感謝のようだ。


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