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IR考 賛否の思惑(1)
シンガポール、きらめく誘客の光 開業前から倍増

社会 神奈川新聞  2019年11月30日 05:00

 横浜市がIR誘致を表明してはや3カ月。市会の承認を経て、その準備は確実に進み始めている。2010年にIRが開業したシンガポールの実例も交え、IRを巡る今と、これからを追った。

57階建て


紫色にライトアップされた統合型リゾート施設「マリーナベイ・サンズ」。特徴的な形状の建物が、ひときわ目を引く=11月14日
紫色にライトアップされた統合型リゾート施設「マリーナベイ・サンズ」。特徴的な形状の建物が、ひときわ目を引く=11月14日

 シンガポールのビジネス、観光、文化の中心地・マリーナエリア。夜のとばりが下りると、立ち並ぶ高層ビル群や世界最大級の観覧車がきらめき出す。その光景はどこか、横浜・みなとみらい21地区を彷彿(ほうふつ)とさせる。

 中でもひときわ目を引くのが、紫色に照らされた57階建ての建物。巨大なビル3棟を大きな船で連結したかのようなユニークな形状の、統合型リゾート施設「マリーナベイ・サンズ(MBS)」だ。

 シンガポールはカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の成功例とされ、ギャンブル依存症対策として厳しい規制を敷くことから、「日本型IR」の先行事例とも評される。

 その代表格の一つがMBSだ。ホテルにカジノ、美術館、高級ブランド店…。地上200メートルから高層ビル群を一望できる屋上プールは、施設を一躍有名にした。2560あるホテルの客室は満室状態が続く。

「絵になる」

 盛況なのは、ホテルだけではない。

 12万平方メートルの広さがあり、最大で4万5千人を収容できるMICE(国際会議、展示会などの総称)施設は一年を通じ、休むことなく稼働している。オーケストラピットと2200の観客席を誇る劇場では、ミュージカルや華やかなショーが連日のように開かれ、アジア初上演の場として選ばれることもある。

 「IRは横浜にどんぴしゃ」

 横浜市出身で、カジノのディーラーとしてMBSで働く佐藤恵介さん(47)は、市がIR誘致を表明したことを歓迎する。

 「どんな形状のビルが完成しても、みなとみらいのビルやベイブリッジとマッチして、絵になる」。興奮気味に続けた。「今、シンガポールが持たれるイメージはMBS。もし横浜にIRが整備されたら、日本イコール横浜になるのではないか」

すみ分け戦略


シンガポールのIR地図

 シンガポールにはもうひとつ、IRがある。

 本島の中心部から公共交通機関で30分ほどのセントーサ島にある「リゾート・ワールド・セントーサ(RWS)」だ。

 テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・シンガポール」や世界有数の巨大水族館、国内最大の高級スパなど、MBSと比べ、レジャー施設を多くそろえているのが特徴だ。

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