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IR考
横浜誘致で論戦 「自治体リスク回避を」「不安定な状況」

政治行政 神奈川新聞  2019年11月30日 06:00

横浜市が、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の立地場所として想定する山下ふ頭=同市中区
横浜市が、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の立地場所として想定する山下ふ頭=同市中区

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡る審議が29日、衆院内閣委員会で繰り広げられた。横浜市の誘致表明に絡み、与党議員は不安払拭(ふっしょく)に努める一方、野党議員は実現阻止に向けて国をけん制。立地区域の選定や事業者との契約などを見据え、国会でも論戦が熱を帯びた。

 IRの立地区域は、自治体と事業者から整備計画の申請を受けた国が最大3カ所を認定する。国は申請期限を2021年7月末までとする案を公表しており、認定を受けた自治体が事業者と実施協定を結んで整備、開業時期は20年代半ばと見込まれている。

 自民党の三谷英弘氏(比例南関東)は、申請した自治体のトップが首長選でIR反対派に交代するような政治状況を「政治リスク」と指摘。事業者に発生する損失の補償を自治体が求められることを想定し、「自治体はどのような手を打てるのか」とただした。

 観光庁の祓川直也審議官は、自治体と事業者の間で締結する実施協定で、想定される事態への対応を規定できると説明。三谷氏は「自治体がリスクを負わなくて済む契約もできるはずだ。契約の中でしっかり考えていかなければいけない」と強調した。

 一方、野党3党などの共同会派の江田憲司氏(8区)は、誘致予定地の山下ふ頭の事業者らでつくる横浜港運協会の藤木幸夫会長が、移転交渉に応じない姿勢を示していることを紹介。誘致の是非を問う住民投票や林文子市長のリコール(解職請求)を求める動きがあるとし、「不安定な状況の中で自治体から申請があったとき、どのような影響があるか」とただした。

 赤羽一嘉国土交通相は一般論と前置きした上で「地元の理解を得るのが肝要だ」と答弁。江田氏は「全市的な市民運動が起こっている中では、国は認可すべきでない」とくぎを刺した。


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