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被害生徒いじめ再調査を要請 報告書「実態と乖離」 横浜

社会 神奈川新聞  2019年11月23日 05:00

横浜市役所
横浜市役所

 昨年5月、横浜市教育委員会が公表した市立中学校でのいじめ重大事態調査の報告書は実態と大きく乖離(かいり)しているとして、被害に遭った男子生徒(16)が22日、再調査を求める意見書を林文子市長宛てに提出した。生徒側は、対象者を拡大して改めて調査を行うとともに、当時の市教委や第三者委員会の対応を検証するよう求めている。

 男子生徒は中学2年生から卒業までの約1年3カ月間にわたり不登校となった。市教委は、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態調査を実施。同学年の男女4人からおごるよう要求されたり、会員制交流サイト(SNS)で攻められたりし、精神的苦痛を感じたなどとする報告書を昨年5月に公表した。

 これに対し男子生徒側は、追加調査するよう再三要望していたが、中学校での事案に限定されたと主張。小学校から中学校にかけて少なくとも10人からいじめられたとして、小学校時代までさかのぼって調査するよう求めている。市役所で会見した高橋知典弁護士や男子生徒によると、小学3年生だった2011年度、東日本大震災を題材とした学校の授業でアンケートを実施。その結果、被災した親族がいることが周囲に知られ、いじめに発展したという。

 また第三者委員会による聞き取り調査の際、委員から、生徒が傷つくような発言があったとしている。

 市に対し、再調査の可否について2カ月以内に回答するよう要望。現在、県外の高校に在籍する生徒は会見で、「同じように苦しむ子を二度と出さないために要請した。(市に)きちんと対応してもらうことで、誰かの勇気や力につながったら」と話した。市の吉川正則人権課長は「意見書を受け取ったばかりのため、内容を確認した上で、今後の対応について検討する」とのコメントを出した。

 一方、市教委は、生徒側が訴えている震災に関するアンケートについて「学校に確認したが、実施していないとのことだった」としている。


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