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世界遺産、鎌倉推薦の活動休止 県と3市

政治行政 神奈川新聞  2019年11月22日 22:00

報道陣の取材に応じる鎌倉市の松尾市長=市役所
報道陣の取材に応じる鎌倉市の松尾市長=市役所

 鎌倉を中心とした歴史的建造物群などの世界文化遺産登録を目指してきた県と鎌倉、横浜、逗子3市は22日、国に提出する推薦書案の作成活動を、2019年度限りで休止すると発表した。13年に「武家の古都・鎌倉」としての推薦が取り下げられた後も共同で調査などを進めてきたが、再推薦に必要な新たなコンセプト構築には長期間を要すると判断した。再開時期は未定で、鎌倉市の松尾崇市長は「登録は決して諦めていない」と述べた。

 同市文化財部によると、4県市は07年に、世界遺産登録推進委員会を設立。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が13年4月に武家文化の物証が不十分などとの理由から「不登録」を勧告し、政府が同6月に推薦を取り下げた以降も、再推薦の可能性を探って活動してきた。

 4県市は14年度以降、コンセプトの再構築を目的に、国内外の文化財との比較研究などに着手。建長寺が日本の禅宗寺院の始まりと考えられることなどの成果を得て、市民にも講座などで周知してきた。

 一方、鎌倉に息づく多様な仏教宗派を関連付ける課題などに直面。ユネスコの諮問機関が求める水準を満たすのは困難で、コンセプトの練り直しには、さらに長期の研究が必要と判断した。松尾市長は世界遺産登録を目指す方針は変わらないと強調した上で、「先の見えない話し合いをするのではなく、それぞれで調査などを続ける。歴史的遺産と共生するまちづくりを目指していく」と話した。

 今秋に鎌倉市が県や他2市に発案し、今月11日の委員会会合で決定した。今後の活動は各自治体に委ねられ、鎌倉市は「やぐら」の調査研究などを継続し、横浜、逗子市は史跡の保全など、県は各市の支援などに当たる考えという。

 委員会は4県市が負担金を出し合って活動。19年度は県が100万円、鎌倉市430万円、横浜、逗子市50万円を支出している。


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