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風に惑う 2017かながわ衆院選(3)「排除」失速止まらず

政治行政 神奈川新聞  2017年10月26日 10:29

16区での敗北が決まり、敗戦の弁を述べる希望結党メンバーの後藤祐一氏=23日未明、厚木市内
16区での敗北が決まり、敗戦の弁を述べる希望結党メンバーの後藤祐一氏=23日未明、厚木市内

 希望の党代表・小池百合子が9月27日の結党会見に臨んでから数日。新党の船出に高揚感が増す一方、公認を求める候補者は不安を募らせていた。

 候補者選定を一手に担ったのは衆院当選2回の若狭勝。経験の乏しい小池の最側近は、最重点区の神奈川に、結党メンバーら数人を除きほとんど新人を立てるつもりだった。

 松沢成文や笠浩史らが、民進党出身者の起用を求めたが「14、17、18区を(民進前職と元職に)ひっくり返すのが精いっぱいだった」と同党関係者は明かす。結局、希望が県内で公認した16人のうち、民進系は半分の8人。うち1人は「民進出身者以外はど素人。使い物にならない」と切り捨て、「結局、若狭と(元環境相の)細野(豪志)が好き嫌いで決めた」と不満をぶちまけた。

 小池が「排除」の論理を振りかざし、党勢に陰りが見え始めていた矢先。一連の言動は党のイメージを傷付けただけでなく、拭い難い不信の種を党内に残すことにもなった。

 徐々に強まる逆風。10月6日に公約を発表しても、流れは変わらなかった。

 党公約担当責任者の後藤祐一は「タブーに踏み込んだ」と自賛したが、企業の内部留保に対する課税プランは「二重課税」「海外流出を招く」などの批判にさらされ、小池は事実上、修正を余儀なくされた。

 もう一つの目玉「原発ゼロ」は、実現へのロードマップや代替エネルギーなど具体策が乏しかった。

 「大事なのは『原発ゼロ』を打ち出すこと。細かいことを気にする人はほとんどいない」。結党メンバーの一人はそう言い放ったが、実現性不明の提案は耳目を引かず、狙い通りに争点化することはできなかった。

 頼みの「小池人気」がしぼみ、退潮傾向が顕著となった希望。入れ替わるように急伸したのが、行き場を失った民進系の面々が身を寄せた立憲民主党だった。

 ハイライトは、代表の枝野幸男が鎌倉と二俣川、日吉の駅頭3カ所を巡った選挙戦最終日だ。

 悪天候をものともせず、通行人を引きつけて醸した熱気は、ライバル陣営の関係者をも「勢いがある」と感嘆させたほど。7区から立民公認で出馬し、比例復活で初当選を決めた中谷一馬は「日吉駅では見たこともない人の数があふれるほど集まってくれた。大きな力になった」と、一躍人気者となった代表の一押しに感謝した。=敬称略


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