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「日台交流、次世代へ」 海軍工廠・元少年工との交流後継

社会 神奈川新聞  2019年11月10日 14:30

台湾の元少年工との交流活動を引き継ぐ「日台高座友の会」の設立総会=10月23日、大和市内
台湾の元少年工との交流活動を引き継ぐ「日台高座友の会」の設立総会=10月23日、大和市内

 太平洋戦争末期に高座海軍工廠(こうしょう)=座間、大和市=で働いていた台湾の元少年工らと交流してきた「高座日台交流の会」の活動を引き継ぐ組織「日台高座友の会」が設立された。父親が交流の会の事務局長を務める橋本吉宣さん(48)が友の会会長に就任。橋本さんは「高齢化する関係者から、次の世代が活動を継承したい」と抱負を述べた。

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 10月に大和市内で開かれた設立総会には、関係者約50人が出席。本年度の事業として、11月に講演会や座間市に残る地下工場跡の見学会を開き、来年2月には台湾を訪問する計画が承認された。

 事務局によると、友の会には、大和や座間市などに住む30~70代の企業経営者や、地方議員ら74人が正会員として入会。団体を含む12人が賛助会員に名を連ねた。

 友の会設立の契機になったのは、交流の会が中心となって昨年10月、大和市内で開いた来日75周年の歓迎大会だった。約8400人いた元少年工の平均年齢が90歳を超え、50周年以降、4回開いた周年行事が75周年で最後になり、今後の活動の在り方が問われていた。

 また元少年工の同窓組織「台湾高座会」で、その子孫らによる新たな組織が結成され、次世代同士で交流を続ける機運が高まっていたことも後押しした。

 こうした経緯を踏まえ、友の会の設立趣意書には、目的に「台湾側で2、3世の方々が活動をスタートさせた。日本側としても交流の窓口を設けて現在の良好な日台関係を継続させ、高座海軍工廠の歴史を大切な財産として守っていく」などと明記された。

 総会で、交流の会会長の石川公弘さん(85)は「父親が少年工の宿舎の管理者をしていたので、彼らの苦労した姿を目にしていた。戦後74年が過ぎて当時を知る関係者が少なくなる中、日本を『第二の故郷』と言ってくれた彼らの思いを大事にしてほしい」と呼び掛けた。

 橋本さんは「元少年工は日本語が堪能だったが、2世、3世は話せず、言葉の面で交流継続の難しさはある。大和でも高座海軍工廠の歴史を知らない市民も少なくない。次世代への伝承の仕方も考えていきたい」と話した。


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