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海防史解明に興味津々 浦賀奉行所跡で発掘見学会

話題 神奈川新聞  2019年10月11日 05:00

発掘された遺構を見学する市民ら=横須賀市西浦賀5丁目
発掘された遺構を見学する市民ら=横須賀市西浦賀5丁目

 来年開設300周年の節目を迎える「浦賀奉行所」の跡地(横須賀市西浦賀5丁目)で、初の本格的な発掘調査が行われている。10日には、発掘現場で見学会が開かれ、市民ら約30人が参加した。調査を担当する市教育委員会は「今後、さらなる解明が期待できる」と話している。

 浦賀奉行所は、伊豆・下田にあった奉行所が1720年に浦賀に移転して開設された。江戸湾を出入りする船舶の積み荷を検査する「船(ふな)改め」が主な業務で、幕末には長崎奉行所に次ぎ、海防の要衝ともなった。

 明治維新を経て、1868年に廃止されてからは住友重機械工業の社宅などとして使われた。その後、更地となっていたが、2017年に同社から市に寄付され、昨年5~6月には試掘調査を初めて実施。今年9月からは重機などを使って調査を進め、11月末に再度埋め戻す計画だ。


出土品について解説する中三川さん(右端)=横須賀市西浦賀5丁目
出土品について解説する中三川さん(右端)=横須賀市西浦賀5丁目

 この日の見学会では、江戸時代の礎石と思われる遺構や、堀に使われた石積みが一部当時のまま残っていることを紹介。陶磁器や瓦のほか、江戸時代に使われた貨幣「寛永通宝」といった出土品も公開した。

 また前日の9日には、浦賀コミュニティセンター分館(同市浦賀)で、これまでの調査結果の報告会も開かれた。見学会に参加した市内に住む安保進さん(72)は「跡地にさまざまな建物が建っても、江戸時代の遺構が残っていることが興味深い。解明が進むのが楽しみ」と、調査結果がまとまるのを心待ちにしていた。

 江戸時代の遺構が露出したため、今後は手作業で発掘を進め、11月上旬ごろには一般公開も予定しているという。担当する市教委生涯学習課の中三川昇さん(62)は「今後の調査で、当時の姿が見えてくるはず」と話している。


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